日本の小泉純一郎首相は、国内外からの反対の声が上がる中で、8月15日の日本敗戦日に、公然と第2次世界大戦のA級戦犯が祭られている靖国神社を参拝しました。これは、小泉首相が2001年4月、首相に就任して以来、6年も続けて靖国神社を参拝したことになります。小泉首相の行動は、日本の軍国主義侵略を蒙った中国の人々の感情を傷付けたものだけではなく、日本の国際的イメージをも損ないました。
小泉首相はかつて、何回も靖国神社の参拝は個人的な感情の問題だと弁解しています。しかし、彼は、多くの被害者の気持ちを考えたことがあるのでしょうか?一方、小泉首相は、「参拝する目的は、戦没者に祈祷し、不戦の誓いを決意することにある」としています。しかし、靖国神社には、日本の対外侵略と軍国主義のシンボルで、日本の対外侵略戦争の張本人と指揮官であった東条英機元首相ら14名のA級戦犯を祭っています。小泉首相が靖国神社を参拝するのは、かつて日本軍国主義に踏みつけられたアジア各国の人々を冒涜することです。
日本の一般国民が、戦争でなくなった親類を参拝に行くのは、道理に合うことです。一般国民は戦争の張本人ではなく、多くの日本の国民も戦争の被害者です。しかし、小泉首相は日本の首相であり、彼の言動は日本政府を代表しています。小泉首相の靖国神社参拝は、本人が間違った歴史観を持っていることを意味しているだけでなく、日本政府が、過去の侵略戦争の歴史に対し、深く反省しないどころか、歴史の真相を隠し、軍国主義を一層吹聴する方向だということを表しています。
小泉首相が就任してからの5年間、靖国神社の参拝問題は、日本と周辺諸国の正常な関係発展に大きな障害をもたらしました。韓国のハン・ミョンスク首相は、小泉首相が靖国神社を参拝する行為は、両国の将来の発展を妨げるものだと明確に指摘しました。
最近、日本の同盟国であるアメリカも、小泉首相の行為に配慮と批判の意を表しました。アメリカ東アジア研究所のケント・カルダー所長はさらに、「もし、アメリカ人が靖国神社の本質を分かれば、より強く抗議するだろう」と述べています。
中日関係も、小泉首相の靖国神社参拝問題で難航状態に陥っています。これは双方のどちらにとっても、いいことではありません。中日関係を改善する面で、中国は既に、できる限り努力したと言えます。中日関係が困難に直面している肝心の要因は、小泉首相の靖国神社参拝の問題です。いかに、この問題を解決するかについては、中国政府は、「小泉首相が靖国神社への参拝さえ放棄すれば、中日両国はハイレベルは対話と往来を回復することができる」と明確に示しています。
中国側の積極的な態度に対し、小泉首相はそれを無視し、依然として独断専行しています。しかし、日本の最近の世論調査によりますと、首相の靖国参拝に反対する国民は60パーセントに上り、支持するほうは僅か20パーセントに下がったということです。小泉首相の行為は既に、国民の信頼を失っています。さらに、第2次世界大戦後61年来、日本が国際社会で樹立した平和的な国のイメージを破壊しています。これまで、日本は、「経済は強いが、政治は弱い」というイメージを変えようと努力してきました。しかし、国内の右翼勢力が侵略戦争の歴史に間違った認識を持っているため、日本が政治的大国に成長する願いは、なかなか実現できませんでした。現在、小泉首相の靖国神社参拝の挑発によって、アジア諸国の日本に対する親近感は大きく下がり、不快感は上がる一方で、日本は隣国の信頼を得られない国となっています。小泉首相の行為は、日本の外交に大きなマイナスな影響をもたらし、日本の歴史上で醜い1ページを書き留めたと言っても過言ではないでしょう。
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