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中日協力で再び異彩を放つ 新疆の砂漠の千余年前の仏寺壁画
   2006-07-18 10:59:05    cri
 タクラマカン砂漠奥地の唐代の遺跡??タンタンウリク仏寺から運ばれた30個、計10平方?の壁画が、ついに流砂の浸食を完全に免れて、中国と日本の名工の手で、1千年を経ながらなお感嘆させる姿を取り戻しました。

 タクラマカン砂漠は中国で最大の砂漠で、タンタンウリク仏寺はいまから1400年前のものだそうです。壁画の面積は10平方?にすぎませんが、両国の文化財専門家による修復作業は2年間を経ました。新疆文物考古研究所の張玉忠研究員は、「フランス、日本、中国の壁画保存技術を総合的に活用し、さまざまな材料を慎重に選び、つなぎ合わせ、補強、修復など異なる工程を経て、タンタンウリク仏寺の壁画を完全に、忠実に再現するよう努力した」と語りました。

 張玉忠氏は2002年10月、中日合同考古学チームと40頭のラクダを率いてタンタンウリク遺跡を調査した際、ある仏寺遺跡でみごとな残存壁画が露出しているのを発見しました。考古学チームは壁画を剥ぎ取って、ウルムチに持ち帰ったのです。これは中国の文物考古学専門機関による初のタンタンウリク遺跡の正式調査と考古学発掘でした。

 「この壁画の貴重さは、中国が世界的に有名なこの歴史遺跡で初めて入手した壁画であるという点だ」、張氏はこう語りました。

 タンタンウリク遺跡は1896年、スウェーデンの探検家スベン・ヘディンによって発見され、1900年英国人考古学者スタインがヘディンの資料を基に、この遺跡を見つけて発掘を行いました。その考古学レポート「古代ホータン」によると、住居跡と廟宇14カ所が整理され、漢語などの文書、木版画、彫塑像、壁画など大量の貴重な文物が出土しました。

 スタインのこれらの探検の成果は西洋でセンセーションを巻き起こしました。ただ壁画を含むこれらの貴重な文物も彼らによって国外に持ち出され、欧州の博物館に置かれており、全貌をみるのは難しく、中国の学者による研究活動にとってマイナスになっています。

 張玉忠氏は「われわれが発見した壁画は仏寺の泥壁に直に描かれており、脱落しやすい。うち東壁の外回廊は壁全体が外側へ倒れており、そのため壁画の保存はほぼ完全で、図案は仏像と連環画形式の絵物語である」と語りました。

 さらに「整理の過程で、大変遺憾なことに、南回廊と西回廊内に壁画が丸ごと切り取られた跡が見つかった。西回廊の中央区間ではさらに、1927年のドイツ語の新聞紙10数枚が一つの壁画の下に敷かれているのが見つかった。その間に「スイスの植物学者ボスハド」と書かれた名刺が挟まれており、この人物が確かに1928年タンタンウリクに到達したことが証明された。壁画が切り取られたのは彼の仕業だったかもしれない」と続けました。

 張玉忠氏は次のように述べました。「これらの残存壁画はとりわけ精緻で美しく、ドイツベルリンのインド芸術博物館、英国ロンドンの大英博物館に収蔵されているタンタンウリク仏寺の壁画とは、絵画の作風、色の使い方、構図などの面で違いがあり、壁画の内容からみて、唐代初頭、すなわち7世紀後期のものであるにちがいない」

 中国国家博物館文物保護科技部の鉄付徳研究員は「これらの壁画は砂漠の中に埋没し、セ氏60度から零下30度までの範囲の高温と低温の繰り返しおよび流砂の浸食に耐えなければならない。しかも砂漠は人々が壁画を見るための道を遮断しており、慎重に剥ぎ取り、適切に修復して初めてその歴史的価値を発揮させることができる」と語りました。

 タンタンウリク遺跡は新疆南部のタクラマカン砂漠の奥地にあり、南のチラ県県都とは約90?離れています。遺跡の西約60?のところはホータン川、東約35?のところはケリヤ川があるだそうです。

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