日本の元首相橋本龍太郎氏の葬儀が8日午後、東京の日本武道館で行われました。1996年、橋本氏は初めて首相として第二次世界大戦のA級戦犯を祭った靖国神社に参拝し、日本の国内外で論議を呼びました。その後、橋本氏は大局から考慮し、首相在任中の靖国参拝をやめました。去年、橋本氏は7人の日本の元首相らと共に、小泉首相が靖国参拝を続けることを批判しました。橋本氏の靖国参拝における態度の転換から、人々は多くのことを学ぶべきです。
橋本氏は政治家一家に生まれました。首相就任の前、長い間、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の会長を務め、1993年に参拝を支持する「日本遺族会」の会長に就任しました。
1997年、橋本氏は中国の東北地方を訪れ、「九・一八記念館」を見学し、この記念館を見学した初の首相となりました。政界から引退後、橋本氏は日中友好と交流のために尽力してきました。今年3月、橋本氏は日中友好7団体と共に中国を訪れ、靖国参拝における態度の転換について言及しました。橋本氏は、「靖国参拝をやめた理由は、日本の国家利益や日中関係の大局から考えたものだ」と語りました。
日本の自民党は来月、総裁選を行います。自民党の総裁選が近づき、日本の政界や社会各界の靖国参拝問題における論争はますます激しくなっています。先月存在が明らかになった日本宮内庁のメモによりますと、昭和天皇は靖国神社でのA級戦犯合祀に不快感を感じ、参拝をやめたことが分かりました。昭和天皇のこの姿勢も論争を白熱化させました。
靖国神社には14人の第二次世界大戦のA級戦犯が祭られています。小泉首相は就任してから5回も靖国神社を参拝しました。これがここ数年、国際社会及び日本国内で靖国参拝を批判する声が高まった理由です。日本国内の最新の世論調査によりますと、54%の日本人は小泉首相が8月15日、日本敗戦記念日に靖国神社に参拝することに反対し、支持するという36%をはるかに上回っています。また、次期首相の参拝に反対する市民は54%に達し、賛成はわずか33%です。A級戦犯を靖国神社以外に分祀することについて賛成が63%で、反対はわずか23%です。
大きな世論の圧力に対しても、小泉氏本人は一貫した参拝の強硬姿勢を変えず、15日前後に参拝に行くことを示唆しました。このような態度はアジア人民の感情をひどく傷つけています。小泉氏は、A級戦犯が参拝の対象ではなく、参拝は不戦の誓いだと弁明したものの、日本各界で多くの人々は、「国家指導者としての靖国神社参拝は国家行為であり、日本政府の態度を反映している」と見ています。
8日、日本の大部分の閣僚は靖国参拝を行わないことを表明し、慎重に行動するよう小泉氏に呼びかけました。日本メディアによりますと、これは首相と閣僚たちの間の靖国参拝における意見の食い違いを表しているということです。橋本元首相が靖国参拝における態度の転換から、学ぶべきことは多いはずです。橋本氏のこの問題における正しい決断は日本の国家利益に有益であるばかりか、日本とアジア各国の友好関係の発展にもプラスとなるでしょう。
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