アメリカ議会上院のスティーブンス議長が率いる訪中団が、今月7日から中国を訪問しています。11日には、中国議会との間で3回目の定期交流の会合を行いました。
また、昨日夜は、中国の全人代・全国人民代表大会常務委員会の呉邦国委員長が、スティーブンス議長と会談しました。その際、双方は両国の議会が定期的に交流を行うことは、率直かつ突っ込んだ意見交換をすることができることから、相互理解や協力強化それに両国関係の促進にとっても、プラスになるとの見解で一致しました。
中国の全人代とアメリカ上院との定期的交流3回目の会合は9日、広西チワン族自地区の桂林で行われました。双方は、中米関係や台湾問題、中国の平和発展路線、それに国際問題や地域情勢などについて、話し合いました。
11日北京で行われた記者会見で、アメリカ上院のスティーブンス議長は、今回の会合の様子について、「われわれは各分野で中国側と話し合いました。例えば、外交関係、国防建設、鳥インフルエンザなどの問題などです。今回の討議でいろいろ勉強になることがありました。今回の訪問によって、相互理解も深まりました。21世紀、中米両国が協力を強化し、共同で全世界の問題を解決するのは非常に重要であると認識するようになりました」と述べました。
今回の会合では、両国の代表が、ここ数年中米関係で遂げた進展を高く評価しました。また、今回の会合で双方は、中米間で最も重要かつ敏感な問題??台湾問題で共通認識に達しました。中国側はアメリカの国会議員が台湾問題で建設的な役割を果たすよう期待しています。
一方、アメリカ側は「台湾独立」に反対し、一つの中国の政策を堅持していく立場を改めて強調しました。また、中国政府が台湾海峡両岸の安定維持と関係改善のため取った積極的な政策に歓迎の意を示しました。
呉邦国委員長は11日夜、スティーブンス議長と会談した際、アメリカ議員が両国関係を促進するために払ってきた努力を高く評価し、「スティーブンス議長及び在席の議員達は長い間、両国の関係発展を促すため、特に両国立法機関の間の交流と協力を推し進める面で大きな努力を払ってきました。これに対して、感謝の意を表します。中国政府は今回の会合と訪問を非常に重視しており、今回の訪問を通じて両国の関係発展、とりわけ両国議会間の関係増進を促していくだろうと思います」と述べました。
また、この会談で、呉邦国委員長は、「中国とアメリカは国連安保理の常任理事国であり、また世界で影響力のある国でもある。両国は相互の利益に関わる問題を話し合うだけでなく、建設的なパートナーでもあるべきだ」と改めて強調しました。
中米関係について、訪中団の団員でるラマル・アレクサンドル氏は昨夜の記者会見で、「アメリカは強大になりつつある中国のことを憂慮する必要はない。それよりも、われわれは中国が歩んでいる平和発展の道を尊重すべきだし、また、そこから学ぶことができる経験を吸収しなければならない」と話しました。
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