7月11日は世界人口デーです。今年の世界人口デー、中国では「女子に関心を寄せ、共に行動しよう」というテーマが出されました。
中国政府が2000年行った全国人口調査によりますと、中国では、新生児のうち、男女の割合は119対100に達し、正常値と大幅に異なることが分かりました。新生児の男女割合のアンバランスは婦人や児童の合法的権益を侵害し、人口構造にマイナスの影響を与えています。これについて、国家人口と計画出産委員会の張維慶主任は、「このような状況を改めるため、現在、中国政府は様々な措置を講じている」と語りました。
「ここ数年、中国では新生児の男女割合が持続的に高まり、政府は注意を払っている。2003年から、国家人口と計画出産委員会は『女子に関心を寄せる活動』を行い、女子やその家族に有利な社会経済政策や保障体制を確立し、婦人と児童の合法的権益を保護し、新生児男女割合が高くなる傾向を改める方法を模索している」と語りました。
張維慶主任はまた、「一部の経済発展が立ち遅れている地区では、人々はなおも男尊女卑の考えを持っており、新生児男女割合のアンバランスを招いている。特に、農村地区では、男性が家庭の主な労働力となるのに対し、女の子は大きくなって嫁に行き、親の老後生活に影響を与えることになる。このような心配から、男の子を生みたいという意識を招く。中には、非合法な医学的手段を通じて胎児の性別を無断で判別することさえ行われている」と語りました。
中国では、2003年に「女子に関心を寄せる」活動を行い、意識の面でも経済面でも、女の子やその家族の困難解決に力を入れています。北京市昌平区の王小雅さんはこの活動の恩恵を受けた一人です。去年の秋、王さんは大学に受かりました。しかし、家計が困難なため、王さんは大学に行けない可能性がありました。幸い、昌平区人口と計画出産委員会は王さんに3000元の奨学金を与え、彼女の進学の夢を叶えました。
「女子に関心を寄せる」活動は2003年中国の一部地区から始まり、その範囲は年々広がっています。現在、中国では三分の一以上の市や県でこの活動が実施されています。
この「女子に関心を寄せる」活動が行われた3年間、著しい成果が挙がっています。また、多くの国際機構からの支援を受け、好評を得てきました。国連児童基金中国事務所のボウマード代表は、
「この活動が絶えず拡大し、ますます多くの農村の人々に男女平等を理解してもらいたい。女子に関心を寄せることは、国の未来に関わっている」と語りました。
現在、中国政府は、「2010年までに、全国の新生児の男女割合を正常値に戻し、全ての女の子に良好な成長環境を与えられるよう最大限り努力する」という目標を出しました。
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