中国政府はこのほど、農産品の品質の安全に関する検査結果を発表しました。その結果によりますと、現在、中国農産品の安全性は大幅に向上し、全般的に安全だということが分かりました。中国農業省の責任者は「これは、農産品の安全性に関する定例検査制度の実施によるものだ」と述べました。
中国政府はこのほど、農産品の品質の安全に関する検査結果を発表しました。これについて、中国農業省市場経済情報局の張玉香局長は「検査の結果、中国の大中の都市では、野菜など畜産品、水産品の90%以上は国家の安全標準に達した」として、さらに 「ここ数年来、中国農産品の安全性は大幅に向上し、全般的に安全なものだ。北京や天津、上海、深センでは、2001年の検査結果と比べて、 野菜の合格率は29ポイント上昇し、畜産品は33ポイント上昇した。これは5年前から実施されてきた農産品の安全性に対する定例検査制度によるものだ」と述べました。
張玉香局長はまた、「中国農業省は2001年から、農産品の安全性に対する定例検査制度を実施し、毎年、野菜の農薬残留や水産品のクロロマイセチンの指標に対して、5回のわたって定例検査を行う」と述べました。
現在、野菜に対する検査対象の都市は37ヵ所、畜産品では、検査対象の都市は22ヵ所で、水産品の検査では北京や、上海など8つの都市も含まれています。中国では、この5年間に、数千人の専門家と技術者が検査活動に参加し、100万件の有効データーを得て、農産品の汚染源を調査し、その品質と安全性の確保を実施し、市場参入の面で重要な役割を果しました。
これについて、張玉香局長は例を挙げて、「中国西南部の広西チワン族自治区の中心地・南寧市では、2003年行なった定例検査の結果、市場に出回った野菜の残留農薬指数は基準を超過した。このため、南寧市は400万元を投入して、農産品生産地で、品質の安全検査網を確立しました。今年の検査結果は、南寧市の市場の野菜は農薬の残留指数は大いに減少し、国家の基準に近づいた」と話しました。
張玉香局長はまた「今後、農産品の安全性に対する監視と管理を引き続き強化し、その品質の安全性を一段と高めていく」として、さらに 「定例検査の範囲を全国の都市部に拡大し、主要農産品、畜産品と水産品は検査の範囲に入れる計画だ」と話しました。
中国農業省は、定例検査を規範化させるため、今後とも、農産品の安全性に対する検査システムを引き続き完備させ、関連制度の制定を速めていきます。これと同時に、関係する専門人材の養成を強化し、農産品の安全性の検査機関の能力とレベルを高め、農業の近代化に重要な技術的支援と保障を提供していくとのことです。
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