6月26日は国連に指定された「国際麻薬取締りデー」です。今日は「ゴールデン‐トライアングル」の麻薬取締り状況についてお伝えしたいと思います。
ミャンマー・タイ・ラオスの国境にまたがる「ゴールデン‐トライアングル」地帯は世界でアヘンや麻薬類の最大な取引地で、中国に最も危害をもたらす海外の麻薬源となっています。しかし、ここ数年間で、タイ、ミャンマー、ラオスの三ヵ国と中国政府の麻薬取り締まり協力の下で、大面積の麻薬の原料となるケシ栽培が解消された上、「ゴールデン‐トライアングル」地区の経済を発展させることによって、地元の人々が麻薬密輸への依存を脱出させ、麻薬取締り作業で大きな成果が見られました。タイの最北端の小さい町マエサイのある地元民は
「今、アヘンは全部なくなった。前に「ゴールデン‐トライアングル」地区でケシ栽培がみられたが、この四、五年間見られなくなった。」と教えてくれました。
広い意味の「ゴールデン‐トライアングル」地区はミャンマー北部のシャン州、カチン州の一部とタイ北部のチェンライ県、パヤオ県とチェンマイ県、及びラオスのナムタなどの州の一部を含む、面積はおよそ15万から20万平方キロメートルに及んでいます。毎年、ここから密輸されたヘロインは世界総量の70%を占めています。タイはこの地区で最も早くケシの栽培を取り締まった国で、去年、ラオスも国内のケシ栽培を取り締まったと発表しました。その代わりに、この地区の産業としては観光業と経済作物の栽培に力を入れています。かつての「ゴールデン‐トライアングル」の中心区にあるケシの栽培地は、にぎやかな市場になっています。寺院の近くでジュースやアイスクリームを売っているタイの若者はお客さんを迎えながら、嬉しそうに次ぎの話してくれました。
「中国の春節からタイの水掛け祭までの観光シーズンには、東アジアの観光客が最も多い。「ゴールデン‐トライアングル」を自分の目で見てみたい」と話しています。
市場のほかに「ゴールデン‐トライアングル」の中心区、川の岸辺にある寺院も目立っています。寺院の管理人は川の向こう側を指差しながら教えてくれました。
屋根があるところはミャンマーだ。私たちがいる場所はタイ、ラオスとミャンマー三国の境界のある「ゴールデン‐トライアングル」の中心地だよ。この川はメコン川だ。われわれはここで大きな平安仏像を建てたのは「ゴールデン‐トライアングル」を観光地にするためだ。今、タイ側でもうケシは見られなくなった。」
ちょうどこの時、数隻の船がメコン川を通り、船には「中国思茅」の文字が書かれているのを見ました。これら貨物船は中国とタイの国境貿易に使われる水上交通手段です。経済協力は現在の世界で麻薬密輸を取り締まる重要なルートで、多種多様な経済往来と援助を通じて、中国がタイ、ミャンマーとラオスに多くの現金収入のある作物を整備して、地元住民の麻薬に対する依存度を変えました。中国国家麻薬取締り委員会の陳存儀副事務局長が22日に北京で行われた記者会見で述べたのように、「中国は近年来、ミャンマー、ラオス、タイなど周辺国家との麻薬取締り法律執行協力と代替産業の発展作業を強化したが、今後も引き続き海外の麻薬源を取り締まり、代替産業発展作業にもっと力をいれていく」ということです。
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