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イラン核問題を『国連憲章』第七章で裁けるか
   2006-05-06 16:47:36    cri

 イギリスとフランスはこのほど、イラン核問題を巡る決議案を国連安全保障理事会の加盟国に配りました。安保理が3月29日に採択した事務総長声明より、この決議案の表現はずっと厳しいです。その中、最も注目を集めているのは、『国連憲章』第七章の措置を取るよう国連に求めた部分です。報道によりますと、安保理の加盟国はこの案について協議した際、『国連憲章』第七章でイラン核問題を解決すべきかの問題について意見の食い違いが起きたということです。

 イギリスとフランスによるこの決議草案は、イランが安保理の3月29日に採択した事務総長声明とIAEA・国際原子力機構によるウラン濃縮活動停止などの要求を拒否したことに関心を示しました。この決議案は、イラン核計画が招く可能な危険を憂慮しており、これは国際社会の平和にとって脅威だとしています。決議案はまた、『国連憲章』第七章により、ウラン濃縮に関する活動の停止をイランに要求するよう、安保理に求めています。

 『国連憲章』第七章は、国際社会の平和が脅威と侵略的な行為に直面した際、安保理はそれを防ぐため、経済的制裁と軍事的手段を含む強制的な措置を取ることが出来ると規定しています。アメリカのボルトン国連大使は、「この草案はイランへの最後通牒だ。イランが全てのウラン濃縮に関する活動を停止しなければ、安保理の制裁に直面するに違いない」と明らかにしました。

 現在、イラン核問題は非常に重要な時期にあります。安保理によるあらゆる決定は最終結果に大きな影響を与えます。しかし、『国連憲章』第七章でイランを制裁するのは、外交ルートでイラン問題を解決することに不利です。このため、ロシアも中国も『国連憲章』第七章でイランを制裁することに反対しています。これに対し、中国の王光亜国連大使は「各国は引き続き外交ルートで問題を解決することを求めるべきだ」としています。

 イラン核問題は非常に複雑ですが、その核心はあくまで、アメリカとイランの間のトラブルです。イランは関係する国際条約に基づき、平和的に核エネルギーを利用する権利を守りたいのですが、アメリカは、イランがそれを口実にして、核兵器を作る可能性があると非難しています。ここ3年来、IAEAの査察メンバーはイランが軍事的な核計画を持っていることを証明できませんでした。このため、『国連憲章』第七章でイランを制裁することは強引であると見ています。

 イラン核問題を解決する最適な方法は、外交ルートです。現在まで、この問題は外交的解決の道から離れていません。現状から見ると、国際社会は新たな交渉の展開に取り込んでいます。イラン核問題はアメリカとイランの相互不信から起きたもので、双方の直接的対話が問題解決への鍵となるでしょう。国連のアナン事務総長も4日、イランと核問題について直接な対話を行うようアメリカに呼びかけ、さらに、「アメリカの参加は交渉に新たな進展をもたらす可能性がある」としています。

イラン
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