ロシアのプーチン大統領は3月21日から2日間にわたって中国を公式訪問します。訪問期間中、両国首脳は中国が主催する「ロシア年」イベントの開幕式に出席する予定です。中国とロシアの政府高官は16日北京で記者会見し、「友好年」イベントの関連活動を紹介すると共に、両国の各分野での協力を更に強化させる考えを示しました。
中国とロシアは共に最大の隣国であり、重要な戦略的パートナーです。双方が行う「友好年」イベントは両国元首が合意した内容に基づき企画した活動です。2005年7月に胡錦涛国家主席がロシアを訪問した際、中国とロシアの戦略的パートナーシップの発展を進めるため、双方は2006年に中国でロシア年を催し、2007年にロシアで「中国年」を催すと決めたものです。
「中国年・ロシア年」活動の中国側組織委員会の李輝外務次官補は今日、記者会見で「中露両国が互いに友好年活動を主催することは、両国の関係史において初めてのことである。これは、『中露善隣友好協力条約』の原則と精神を着実に履行する上で重要な段取りだ」と述べました。
李輝外務次官補はまた「友好年活動を行うことは両国の首脳による重要な政治的決定でもある。この活動は、伝統的友情と相互信頼を深め、両国の政治や経済、、文化などの分野における協力を進め、中露戦略的パートナーシップを高いレベルに引き上げ、世界の平和と発展に貢献することを目指している」と語りました。
「ロシア年」イベントは、両国の首脳が参加する開幕式にそのクライマックスを迎えますが、各記念活動は1月1日からすでに始まりました。李外務次官補の紹介によりますと、今年、中国とロシアは、政治、経済貿易、文化、教育、衛生、スポーツ、メディア、科学技術と軍事などの分野で200あまりの記念活動を行います。そのなかには、経済界サミットや立法機関責任者の円卓会議などの大きなイベントのほか、さまざまな展示会、公演、青少年の交流活動などが行われます。
ここ数年、中国とロシアの貿易は急速に発展し、2005年の貿易額が300億ドル近くに上り、一昨年に比べて37.1%増加しました。これについて、ロシアのラゾブ中国駐在大使は、2010年までに、貿易額を600億ドルから800億ドル程度までに高めるという目標を中国と間で合意したことを明らかにし、「中国・ロシア年」イベントがこの目標を実現させる重要な一環だと述べました。
また、両国政府は、規模が大きくて将来性ある分野、特にエネルギー分野における協力の意向を表明したと述べ、次のように語りました。
「中国の経済成長が急速で、エネルギーへの需要が日増しに拡大されているため、エネルギーや石油、天然ガスの分野における協力は優先されている。プーチン大統領のこのたびの中国訪問を通じて、双方はエネルギー協力について新たな協定を結ぶことを期待する」との考えを示しました。
ラゾフ大使はまた、「中ロ両国の企業が合同で東シベリアと極東の石油と天然ガス資源を採掘する面での協力は順調に進んでおり、両国の天然ガス分野における協力の潜在力も非常に高いものである。今年、ロシアは鉄道輸送によって、中国に1500万トンの原油を供給した。そして両国間の石油輸送パイプの敷設問題についても、実務的な交渉を行う予定だ」と述べました。
ラゾフ大使は「『友好年』イベントはロシアと中国の国際舞台における協力のモデルだと言えるだろう。中でも、双方の多角的な分野と国際問題での協力と協調は賞賛に値するものだ」と語った後、次のように述べました。
「両国は、複雑な国際情勢と重要な国際問題を解決する面で同じか或いは近い立場をとっている。相互に協力し合うことは各地域と全世界の安定を維持することにとってプラスとなるに違いない。両国は、朝鮮半島非核化の実現、イラン核問題の解決、中東問題及び国連改革の問題で、よく協力しあっている」と述べました。
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