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ヤルタ灯台事件、ロシアとウクライナの関係に影を落とす
   2006-01-15 16:37:56    cri

 ロシアとウクライナは14日、ウクライナがロシアの黒海艦隊がヤルタ灯台に入るのを拒否した事件について協議しました。しかし、協議は平行線をたどりました。ウクライナはこの日、声明を発表し、「ヤルタ灯台を含むクリミア半島沿岸のすべての船舶誘導施設がウクライナの財産である」と述べました。一方、ロシアもこの日、黒海沿岸軍事施設の保護を強化したため、クリミア半島の情勢は一気に緊迫化しています。

  200年以上の歴史をもつロシアの黒海艦隊は、設立されてから、ずっと、クリミア半島の黒海沿岸、今のウクライナ領内の幾つかの港に駐屯しています。旧ソビエトが解体した後、ロシアは黒海艦隊を引き継いで、引き続き、ウクライナに駐屯し、また、クリミア半島沿岸の一部の灯台などの施設を使っています。両国が1997年に結んだ協定によりますと、ロシアの黒海艦隊は2017年まで、駐屯できるとのことです。しかし、13日、ウクライナはロシア軍の通行許可証が期限切れとなったことを理由に、ロシア海軍がヤルタ港に入ることを拒否しました。一方、この港の灯台はこれまでにずっとロシア側が使っていました。

 この事件が発生してから、黒海艦隊の司令官とウクライナ駐在ロシアの外交官らはヤルタに赴き、ウクライナと協議を始めました。ロシア外務省は声明を発表し、「ロシアはヤルタ灯台の使用権を持っている。ウクライナの一部勢力は黒海艦隊の船舶誘導施設の正常な稼動を妨げて、ウクライナ政府が措置を取って、黒海艦隊の兵士がその責務を履行できることを保障するよう」要求しました。しかし、ウクライナ外務省は、「クリミア地区の灯台はウクライナの財産であり、ロシアがこれらの施設がロシア側に属する法律的な証拠を持っておらず、ロシアはこれまでにこれらの施設を不法的に占有しており、ウクライナはこれらの灯台を取り戻すプロセスが合法的なものである」と述べました。

 ロシアとウクライナは14日協議を行いましたが、双方はヤルタ灯台が租借されたかどうかの問題で意見の食い違いが大きいので、物別れに終わりました。

 国際問題専門家は、ウクライナがこの時期、ロシアにこの問題を起こしたのは、次のいくつかの要因があげられるとしています。

まず、ウクライナはこのほど、両国の天然ガス争いの解決の結果に不満をもつことです。両国は天然ガス価格問題で合意に達した後、ウクライナ国内の一部の政治勢力はこの協議の結果がロシアにとって有利であり、再び協議を再開するよう要求しています。こうした状況の下で、ウクライナ議会は政府を解散させる決議を可決しました。これによって、両国の天然ガスの問題の行方が見透明となり、両国はこの協議を再開する可能性があります。ウクライナはこの時、黒海艦隊の問題でロシアに圧力をかけ、次の協議で有利な立場に立つことを狙っています。

 第二に、ウクライナは今年3月に議会選挙を行う予定で、政府は民主の支持を必要としていることです。ユーシェンコ大統領は人々の反ロシアの心理を利用して、その党派が議会選挙で勝つことを目的としています。

 今回のヤルタ灯台事件は、ロシアとウクライナの関係にはまだ多くの不安定で消極的な要素が存在していることを立証しています。

ロシア
v 露とウクライナ ヤルタ灯台事件の協議で合意できず 2006-01-15 11:46:25
v 露とウクライナ、ヤルタ港灯台事件についてそれぞれ反応 2006-01-14 14:54:54
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