今回は、マレーシア出身で、現在台湾で活躍中の張智成(ゼッド・チェン)にスポットを当てます。彼は、2001年のデビュー以来、オリジナルアルバム4枚とベストアルバム1枚をリリースしています。「凌晨三点鐘(朝三時)」など、数々のヒット曲を送り出しています。
実力派シンガーとして認められている彼ですが、デビューのきっかけについて次のように話してくれました。
(インタビュー:ゼッドチェン)
「マレーシアの大学に通っていたころ、音楽に強い関心を持ちはじめたんです。当時はエンジニア志望で物理を専攻していましたが、勉強の傍らに「スクリュー」というバンドを組んでいました。専門的な音楽知識もなかったので、ただ気まぐれに曲を作っていただけでした。でも99年、私たちの曲が、あるオムニバスアルバムに収録されました。そして、その曲が、マレーシア新人賞まで受賞してしまったんです。まぐれですよね。でも、これをきっかけに、僕はレコード会社にスカウトされ、2001年にメジャーデビューしたわけです。」
エンジニア志望で物理が専攻で、たまたまバンドを組んで曲を作ってみたら、新人賞を受賞したとは、おそろしくラッキーなスタートかもしれません。本人は「まぐれ」と言っていますが、やはりミュージシャンとしての才能はあったようで、デビュー以来ボーカリストとして着実にステップアップしています。
今回のアルバムについて本人にもうかがってきました。
(インタビュー:ゼッドチェン)
「実は、このアルバム、昨年にはすでに完成していたんです。もともと収録曲は10曲でしたが、何か物足りない感じがあって…今年になって新たに新曲2曲を追加して、全12曲入りのアルバムにしたんです。センチメンタルな曲が多いですが、全体的にアレンジを素朴にして、素直な気持ちを表現したいと思って作ったアルバムなんです。」
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