香港・マカオを中心に、圧倒的な人気を誇っているロックユニットですが、実は、メンバーの2人は双子の兄弟。
「SOLER」というユニット名は、もともと「太陽」という意味の言葉ですが、実はこれは、二人が大好きなお母さんの名前だそうです。CDジャケットの写真を見ると、2人ともすごくほりが深いことに気づきますが、実は、彼らは、お父さんがイタリア人、お母さんがミャンマー人のハーフです。非常に特殊な家庭環境で育ったため、二人はマルチリンガルで、イタリア語、英語、スペイン語、ポルトガル語、中国語、広東語、フランス語の7カ国語に堪能です。
こんな2人がなぜ歌手になろうと思ったのでしょうか?歌手になるきっかけについて、本人たちにうかがってみました。
<インタビュー>
やっぱり家族からの影響は大きかったですね。幼い頃から、オペラやポップスをよく耳にしていましたし、ギターもやっていました。それがいつしか、自分の気持ちを音楽で伝えたいと思うようになって、作曲や作詞などをやり始めたんです。次第に、イタリアでライブに出るようになって、ライブの感動を知りました。それで、歌手になろうと心に決めました。
こうした音楽への夢を抱いていた彼らは、2005年7月、ついにファーストアルバム『直覚』で、鮮烈なデビューを果たしました。『直覚』は、中国語で「直感」という意味で、「音楽への直感」という意味合いがこめられたタイトルです。彼らの音楽に対する思いが、たっぷり詰め込まれた作品となっています。今回のアルバムは、広東語で歌っていますが、北京語の曲も2曲入っています。なかには、自ら作曲した曲や、洋楽のカバー曲も入っていて、盛りだくさんの内容となっています。デビューしたときの心境について、本人たちこのように話してくれました。
<インタビュー>
実は、デビューする前、ほとんど広東語や北京語で歌ったことがありませんでした。だから、このアルバムは、私たち2人にとってチャレンジでもあったんです。
デビューしたての頃は、私たちの歌が世間に受け入れてもらえるかとても心配でした。でも、ヒットしてよかったです。ほっとしました。もちろん、双子でハーフという珍しさが注目されている部分もあるんじゃないかと思いますが。
ソーラーはデビュー直後、いきなり香港コロシアムでのコンサートを実現させたことでも話題となりました。香港コロシアムというと、超人気アーティストじゃないとステージに立てないような場所で、日本でいうと東京ドームでコンサートを開くみたいなものです。デビューしたばかりのアーティストがコンサートを開くのは異例のことでした。でも、それだけ人気を集めているということでもあります。香港コロシアムでのコンサートを成功させた心境について、本人たちにも話を聞いてきました。
<インタビュー>
うれしかったですね。歌手にとっては、香港コロシアムは憧れの場所でしたから。小さいころからの夢が叶いました。最初はコロシアムでコンサートができるなんて思ってもみませんでした。でも、レコード会社やファンの皆さんに支えられて、自信を持てるようになりました。皆さんに感謝したい気持ちでいっぱいです。
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