肥満は万病の元
中国疾病予防栄養食品研究所と北京大学少年児童衛生研究所が研究した結果、少年の肥満には高血圧、コレステロール値の異常、II 型糖尿病、早期動脈硬化、睡眠時無呼吸症候群の兆候、非アルコール性脂肪肝、微量アルブミン尿、男性青春期乳房の発育などを引き起こすことがわかりました。また、少年肥満の最も大きな問題は成年期においても肥満が継続することです。成年になった後、肥満の人は成人病にかかりやすいのです。たとえば、心脳血管病などです。肥満の健康に対する危害は長期的なものだと言えます。
季成葉教授はこんなエピソードを話してくれました。ある女子中学生は太っていたため、クラスメートによくからかわれました。その自尊心が傷つき、性格と行動に大きな影響を与え、問題行動を起こすようになったというのです。
季成葉教授は、また、「肥満によって、体型が変わるだけではなく、心の健康も損なわれる。青少年期は行為や生活様式を形成する重要な時期である。肥満の子供が差別されたり、精神障害にかかりやすいため、健全な人格の育成にも影響する。そして、肥満は運動能力に影響を与えるので、子供の外的世界に対する感覚や集中力、観察力が下がり、学習効果も減退する。さらに、目標や理想に影響を及ぼす」と語りました。
また、馬冠生研究員は、「標準体重超過は直接、家庭や社会の経済負担を増加させる。例えば、個人と医療部門が肥満治療に払ったコスト、肥満による疾病及びそれによる死亡が個人と社会に与える経済的損失、そして、個人や社会に与える間接的な負担は非常に大きい」としています。(翻訳:董)
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