教育界で「現代の孔子」と呼ばれている魏書生さん(58歳)は、実は中学校しか卒業していません。今は遼寧省盤錦市教育局局長を務めている魏さんは、国語の教師でした。教育への情熱に燃えて、彼は地道に模索し、自己流の教育法を作り上げています。
「私の教育法を簡単にまとめるなら、『民主的』と『科学的』の二つの言葉で十分です」。魏さんは次のように説明してくれました。
「民主的なやり方とは、生徒の積極性と自発性を引き出すものです。私は仏教の経典、聖書、マルクス理論を全部読みましたが、これらは全て人と人の平等な関係に基づくものだと気づきました。ですから、生徒と平等な関係を築き上げるよう心がけました。生徒が何を考えているかを知ると同時に、自分の教育に対する考え方も知ってもらいます。この相互理解の関係を踏まえて、教え過ぎるのを控え、生徒が自ら学習することを薦め、困ったときの手助けをする程度に止めます。例えば、私は一切生徒の作文を直さないようにしています。生徒にお互いに直すようにやらせています。そうすることにより、生徒たちの相互理解も深まり、積極性が出てきます。」
「また、科学的とは、科学的な学習方法のことです。国語の基本とは読み書きの二点です。教科書以外の本を読むこと、そして日記をつけるよう生徒に薦めています。もし生徒に本を読む、日記をつける習慣が出来たら、私の国語教育が成功したと言えましょう。」
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