経済と社会の発展が不均衡のため、中国農村地区の教育条件が立ち遅れ、教師の素質が相対的に低いなどの問題が存在しています。農村部と都市部の子供が同じような教育を受けられるようにするために、中国各地の政府は多くの試みを行いました。
経済と社会の発展が速い都市と比べれば、農村学校の施設は比較的立遅れています。農村部の学生を都市部の学生と同じような教育を受けさせるため、金壇市は農村部学校への資金投入を拡大し、校舎の建設、修繕、施設の整備などに利用しています。
岸頭村学校は小学部と中学部を擁し、この2年近く、学校の環境や施設の整備に800万元を投入しました。現在、学校の教育レベルは江蘇省のトップとなっています。これについて、賀小黒校長は「学校の教育レベルは年々上昇し、2007年の高校入学率は90%に達し、40%の生徒は重点高校に入学しました。教育レベルは都市化目標に達しました」と語りました。
岸頭村学校9年生の万玉玲さんはこの学校で勉強していることを喜んでおり、もっとよい成績を取れるとして次のように話しました。
「教室にクーラーがすえつけられ、マルチメディア教育の設備もそろっています。先生は親切です」
学校は先進的な理念を取り入れ、生徒たちの個性に基づいて、さまざまなカリキュラムを開設しました。例えば、切り紙の授業は非常に歓迎されています。2002年から2007年まで金壇市白塔小学校の切り紙は全国コンクールで授賞しました。美術の先生曹玉皎さんはこれについて
「切り紙の授業は個人の趣味から始まり、芸術教育に発展しました。去年、市の切り紙研究所の援助と指導の下で、学校は専門教材を編纂しました」と話しました。
小学6年生の李家睿(え)さんは「私は3年生から切り紙を習い始め、それがとても好きです。私の作った『戯れるカササギ』という作品は第8回全国少年児童芸術教育成果展で賞をもらいました。切り紙の勉強を通じて、芸術の影響を受けたばかりではなく、その他の面の進歩が促されました」と話しました。
農村学校の速い発展を促すため、金壇市は都市部と農村部の教師の交流活動を組織しました。2007年秋、第2学期から、都市部と農村部からそれぞれ50人の優れた教師を1年間相手の学校に交換して教鞭を取りました。これについて金壇市教育局の李達局長は「都市部と農村部の学校の発展の不均衡の主な原因は、教師レベルの格差によるものです。我々は都市部のモデル校から毎年数人の優れた教師を農村の学校へ1年間送り、農村のレベルを高めようとしています」と話しました。
金壇市のやり方は各地の農村教育を発展させる縮図です。ここ数年、中国政府は資金の投入を通じて、農村の教育条件を改善し、小中学校の教師の養成を強化し、仕事と生活の条件を改善しました。今後、中国の教育への資金投入は引き続き農村の義務教育に向けられていく方針です。(董)
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