エネルギー資源の節約と環境保全のため、現在、中国では、環境に優しい新しい型の電気自動車が住民の生活の中に入りました。今日はこれについてお話をします。
このほど、中国で、ガソリンなどオイル製品がまた値上がりました。これによって、自家用車をもつ人々の毎月の支出が増えました。東北の瀋陽に住む張瑞さんはその中の一人です。
「ここ数カ月、ガソリンの価格が数回値上がりました。一方、車の排気ガスは環境にも悪いし、もし、車がガソリンを使わなくなればよいですね」と話しました。
張さんの考えは夢ではありません。実際、ガソリンの代わりに、電気によって走る自動車はすでに中国人の生活の中に入りました。1990年代の初め、電気自動車の開発が始まってから、中国が独自に開発した数種類の電気自動車はすでに市場に出ました。これらの電気自動車は3つのタイプに分けられます。一つはバッテリーを使う物です。二つ目はガソリンと電池の両方を使う混合型のものです。3つ目は水素燃料によるものです。
電気自動車の開発に参加している北京理工科大学の韓科さんは記者に「北京理工科大学の開発した電気バスはすでにテスト運行に入りました。このバスは表は一般の公共バスと同じですが、バッテリーを使う電気バスです。このバッテリーは携帯電話の電池と同じようなもので、直接家庭の電気から充電することが出来ます。一回充電すれば、150キロから300キロ以上走ることが出来ます。このバスは北京市の121線路を走っています」と話しました。
121線路の終点の駐車場で十数台の新しい電気バスが留まっています。運転手の話では、この電気バスは始動が軽くて安定し、騒音が小さく、ガソリンの匂いもありません。乗客の蘇さんは「従来のバスより、このような電気バスに乗るのが好きです。排気ガスが少なく、電気バスによって、北京の空気の質が良くなるでしょう」と話しました。現在、北京や武漢、威海などの住民は電気バスに乗ることが出来ています。この電気バスは昼間運行し、電気の利用率が低い夜間に充電します。電気バスは環境に優しいですが、欠点は速度が遅いことです。
ところで、速度も早く、完全にガソリンに頼らない自動車がないのでしょうか。それは混合動力自動車です。こうした車は2つの動力システムがあり、一つはディゼルエンジンで、もう一つはバッテリーによって電力を提供するシステムです。
しかし、専門家によりますと、こうした混合動力自動車はガソリンの燃焼による汚染の問題と回収したバッテリーの処理問題が完全に解決されていません。こうした状況の下で、中国の科学者は新しい燃料の自動車の開発に努めています。最も理想的なのは、ロケットの発射に使う水素を使う自動車です。これに重要なのは燃料電池です。この燃料電池は水素を電気に変え、車を運行させるのです。自動車業界はこの燃料電池自動車の開発に自信を持っています。
技術の進歩に伴い、電気自動車は中国で、ますます普及されるようになり、2008年までに北京では、公共バスは全部電気バスに変えるとのことです。
|