快適さは向上したか
退勤ラッシュの時間帯、記者は長安街の国貿ビル付近で、一部路線のバスが依然非常に混雑しており、なかなか乗り込めないのを目撃した。
統計によると、公共交通改革前、北京市の公共交通機関で定期券が有効な路線と使えない路線が半々で、利用者の比率が3対1だった。公共交通改革で定期券が使えるようになると、以前は定期券の対象外だったバス会社の利用客が、1月1~20日の間に平均1日当り延べ242万3700人を数え、前年同期の157万7000人を53.7%も上回った。これは市内の公共交通機関で輸送力の合理的利用が進んでいることを示すものだ。
快適なバス乗車環境を目指し、北京市では近年、毎年2000台の新型バスを導入した。06年には3800台余りを購入し、そのうち60%は冷房が完備している。今後の車両更新では全面的に冷房車を導入する予定だ。また、乗り換えバス停などの改善も進める。
市民は異口同音に「公共交通優先政策で、北京市内の交通混雑を解決することを呼びかけ、車を使っている人がバス利用を呼び掛けることが重要だ」と話すが、バスを利用するようになった原因は、運賃よりも快適さや速さにあるのだ。
ネットワークは拡大したか
北京市の関係部門が実施した調査で、公共交通ネットワークには多くの問題点が指摘された。具体的には、路線分布のバランスが取れていなかったり、市中心部に路線が集中し、路線が重複する一方、郊外路線が不足していることなどが挙げられる。快速路線や住宅団地行きの支線の整備も遅れている。
このため、北京市は路線の効率化を進め、路線網の拡大に努めている。これまでに、ルートが重複していた65路線を廃止したほか、35路線でルートの再検討し、99路線を新たに開設した。廃止された重複路線は長安街で26路線、三環路で19路線に上った。
路線合理化が完了すれば、北京市内に7000余りある住宅団地すべてに公共交通網が整備される見通しだ。
「人民網日本語版」より
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