【プロフィール】河北省出身、20歳。2006年2月に北京へやってきて、現在の靴の修理屋で働く。両親は農民、兄は故郷で洋服店を経営している。
おとなしい性格で普段は口数が少ないが、仕事のときは積極的にお客さんと話をする。
店の面積は30平方メートル。毎月のリース料は1万元。東北地方の企業・翰皇のフランチャイズ店で、翰皇の加盟店は中国全土に100店舗以上あるそうだ。
出勤後、まずは店内を掃除する。その後、靴磨きの仕事を始める。革靴は丁寧に扱っている。近くの会社で働く人々が仕事帰りによくやってくる。一番の稼ぎ時だそうだ。夕食のあと、店主と一緒に急ぎの客の靴をきれいにしたり修理したりして、毎日11時ぐらいに、寝る。
「靴磨きの仕事は汚いし疲れるけど、いったん磨き始めたら、最後までやり遂げなければなりません。お客さんが満足してくれるまで磨くのです」
一生、靴磨きを続けようとは思っていない。「この春が過ぎたら、もうこの仕事はやりません。何か新しいことを学ばなきゃ」
毎月の給料は600元(9000円)ほど。北京へやってきてから一年間、できるだけ節約し、3000元貯めた。お金を貯めて英語とコンピューターを学びたいと考えている。親切なお客さんたちはみな、勉強しなさいとアドバイスしてくれるし、自分自身も何か学びたいと強く願っているのだ。
「近くの会社に勤めるOLたちがとてもうらやましい。私も努力して、彼女たちと同じような生活を送りたい」。真剣なまなざしでそう話す。
【李さんの一言】
一生懸命働き、英語とコンピューターを勉強する費用を捻出したい。これが私の原動力。
「人民中国」より
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