「十一五」期に中国経済社会が直面する内外の環境について
*世界貿易機関の規則は、経済社会の発展と政策の制定・実施に重要な影響を与える
「十一五」期は世界貿易機関(WTO)加盟への過渡期を終了し、中国のWTO加盟に関する誓約を実行に移す段階です。この誓約を履行し規則を執行することは、対外経済活動の規範に合い、対外経済活動を行う中での自身の権益を守り、国内市場の競争を促進し、長期的発展のために良好な制度と政策環境を構築する等の利益をもたらします。また、同時に、これを履行することで、国内企業が直接海外の競争相手と向き合うことになり、国内企業の生き残りや発展に圧力を与えるでしょう。さらに従来的な経済運営のコントロール手段(投資の許認可制など)は歴史の舞台から姿を消すことになり、政府はその機能の転換を強く迫られることになるでしょう。
*内需拡大のマクロ政策には調整の可能性
積極的財政政策を柱とする内需拡大政策は実施からすでに5年あまりが経過し、2003年第1四半期の経済成長や価格変動の状況から見て、この政策が成果を挙げたことは明らかです。「十一五」期においてはマクロ経済政策の経済運営方法には変化が生じることが予測されます。ポイントはもはやインフレの抑制ではなく、あるいはインフレでもデフレでもない適度な成長が実現できるかもしれません。
*「三大格差(都市と農村・地域間・階層間の格差)」がさらに焦点に
1990年代以降、都市と農村・地域間・階層間の収入格差は拡大し続けています。国は90年代末以降、一連の措置(たとえば農民の負担を軽減する、西部大開発戦略の実施、収入調整など)を採用・強化し収入格差の拡大を抑制しようとしていますが、しかしこの問題は深刻化する一方です。「十一五」期には「三大格差」拡大を抑制することが経済社会発展政策の重要課題となるに違いありません。(続き)
「人民網日本語版」より
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