来るべき「十一五(第11次5カ年計画)」の時代は、中国の経済社会の発展が直面する内外の環境に多くの重要な変化が起こるでしょう。そうしたことから「十一五」期もしくはさらに長期にわたって、経済社会の発展は調整と調和が目標となります。発展の調整と調和を実現するためには、全面的な小康社会(いくらかゆとりのある社会)建設の総目標と段階的目標を確定し、持続性のある経済成長を保ち、開放的・統一的な、競争と秩序のある市場環境を建設し、地域間の協調的な発展を促進し、中央政府の権威と政府の調整能力を強め、都市と農村の全面的な発展戦略を実行に移し、人間本位の発展を実現し、さらに改革の公正性を保証し、改革による利益の享受を拡大するなどの問題を研究・解決することが必要であります。
発展は執政と興国の第一の要諦であり、「十一五」期もしくはさらに長期にわたって発展のこの位置づけはゆるぎないものです。しかし、発展の目標や内容・手段は過去も未来も不変ではありえません。内外の環境の変化に伴い、これらは適切に調整していかなければなりません。
「十一五」期に中国経済社会が直面する内外の環境について
「十五(第10次5カ年計画)」の期間に比べて、「十一五」期に中国の経済社会発展が直面する内外の環境には新しい特徴が現れるでしょう。
*国家の安全はさらに多くの挑戦をうける
「十一五」期において、平和と発展が時代のテーマであることは変わらないし、世界の基本的構造と発展の方向も変わりません。国際情勢はおおむね安定・一部では混迷といった基本的態勢も変化はないであろうから、中国発展の国際政治環境も著しい変化はないものと思われます。しかし、「十一五」期には世界の平和と発展に影響を与えるような不確定要素が増える可能性があり、中国の国家の安全に挑んでくるでしょう。世界の単独行動主義・強権政治・地域に潜在する衝突が従来型の脅威を増やす可能性がある一方で、さらにテロ・分裂主義・極右極左主義が今までにはなかった形の脅威を増してくる可能性もあります。(続き)
「人民網日本語版」より
|