ある記者は中学・高校での取材時に、なんと授業中に携帯電話をかけている生徒がいるのを見かけました。学校の大多数の管理層と教師は、生徒の携帯所持に否定的態度を持っていますが、困ったことに「校則」などの生徒紀律には、これに関する明確な規定がありません。このため、学校側も強引に規制する事はできず、適切に指導をするしかないのですが、その効果は期待とは程遠い。

　メディアは、現状では中高生の携帯電話使用には弊害の方が大きいと見ています。その一に、生徒の優れた品性の育成にとって好ましくないという事。生徒は本来、刻苦奮闘、勤勉節約すべきなのに、携帯使用という「高額消費世界」に時期尚早に消費者として足を踏み入れてしまっては、生徒の精神鍛練にも人徳形成にも好ましくない。携帯を所持している生徒の大部分は、家庭・父母が富裕であったり力があったりするため、ある種の優越感が生まれ、同級生を軽蔑してしまい、自身の世界観を形成すべき大切な時期に、歪んだ方向へと進んでしまいます。

　その二に、全力で勉学に勤しむのに好ましくないという事。勤勉に学習に励み、広範な知識を得ようとするのが、生徒の本分です。ところが、ひとたび携帯電話を手にすると、誰かしらの電話がかかってきます。父母からの様子を気遣う電話に、友人からのおしゃべり電話。自分からもたびたび電話をかける事になり、これらはみな時間とエネルギーの浪費です。一学期は、100日余りしかありません。一日に使える時間は十数時間のみ。電話で、どれだけの時間を潰す事になるでしょう？（続き）「新華網日本語版」より