一方、業界関係者の間では、一定の生産規模に満たず、存続の危機に陥っている地方の自動車メーカーでも、地元経済発展の支柱として位置付けられています。自動車産業は依然として地方経済にかなり大きな成長空間をもたらし、就業先の確保やサービス業の発展にも重要な役割を果たすほか、政治的実績の上でも欠くことができない存在です。このため、地方政府は何がなんでもこうした小規模メーカーを保護しようとするのであり、それが公平な競争環境にマイナスの影響を与えています。
地方がこうした無秩序な自動車事業投資を保護する一方で、中央政府も投資認可審査の強化、参入規制などにより、業界における生産の集中度確保と企業集団の形成に向けた努力を傾けてきました。しかし、その効果は限定的で、むしろ別の不満を生みました。それは国家が管理者としてあるべき職責を果たさないまま、投資者となり、国家の財政収入で地元企業を保護したことによるものです。それは市場経済の規律に反する行為で、企業を正常な軌道からますますかい離させることになりかねません。
業界関係者は、政府が融資の停止や許認可などの行政手段で経営に干渉するのではなく、この問題の解決を市場に委ねるべきだとみています。
中国自動車工業協会の杜芳慈・副秘書長は、「現在これだけ多くの企業が完成車事業に相次いで参入している。これは過度に非難されるべきものでもない。なぜなら、自動車産業自体にはそれだけ投資価値があり、ただ政府が関与するも市場のチェックを受けなければならないというだけだ。もし、生産された製品が市場の必要とするものであるならば、中国の自動車産業にとって大きなプラスとなる。もし、生産された製品に市場がなければ、市場によって淘汰されるべきだ」と指摘します。(終わり)
人民ネットより
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