首都交通網にかかる負担
今年7月末、日増しに悪化する交通渋滞に耐えかねた北京市民が、マスコミや管理部門に説明を求める行動に出ました。北京交通管理局の李建華局長は25日に記者会見を開き、北京市の交通渋滞を引き起こす4つの原因について説明しました。
「北京はまるで駐車場のようだ」とよく噂されています。李局長は、最初の原因として北京の自動車台数ならびに運転者数の急増を指摘しました。統計によれば、今年上半期に新規登録された自動車台数は17万台以上、運転者数は10万5千人余りに上っています。現在では、自動車保有台数が合計200万台、運転者数は300万人を突破しました。自動車台数ならびに運転者数の急増が、北京市の交通量に大きな影響を及ぼしています。
「北京は一大工事現場のようだ」というのも最近よく耳にする言葉です。李局長は二番目の原因として、市内各地で行われている道路工事を指摘しました。現在、市内190カ所以上で道路工事が行われ、不通となっている道路は180キロ以上、全体では400キロ以上が多かれ少なかれ工事の影響を受けています。今年7月以降、道路工事を原因とする渋滞が全体の65%を占めたという統計も出ています。
また、北京市は国際的に影響力を持つ政治の中心地であるため、外交活動も多く、交通警備による影響というのも無視できません。李局長によると、新型肺炎SARSによる渡航延期勧告と感染地域指定が解除されて、外国からの客人、とりわけ外国政府要人の訪中が相次ぎ、厳重な交通警備が行われています。
四番目の原因として、交通違反の多発が挙げられます。李局長は、警察の目が行き届かない場所で互いに先を争い、順序に従わず、車線を無視するなどの行為が多いことを指摘。歩行者や自転車も信号を無視して道路を横断し、横断歩道を使わず、車道に飛び出すなどの行為で交通秩序を乱し、車の流れを阻害しています。
こういった状況に対し、北京市交通管理局は朝晩のラッシュ時に警官2500名を出動させ、さらに補佐人員1000名余りを派遣して交通整理に当たらせることにしました。同時に、渋滞多発地区の取り締まりを強化し、違反行為に対する罰則を引き上げます。警察側は、こうした措置が北京市の交通状況改善に役立つことを期待しています。「人民ネット」より
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