ここで、ある数値を見てみましょう。米国の人口は2億6千万人で、各種車両の保有台数は2億600万台、このうち小型自動車が1億3千万台。つまり、米国では2人に1台の小型自動車が普及しています。100世帯当たりの小型車保有台数は米国が180台で、このほか、オーストラリアが世界最多の183台、ドイツが173台、イタリアが145台、フランスが113台、英国が106台、韓国が51台、ロシアが39台などとなっています。しかし、中国は最も乗用車が普及している北京でさえ100世帯当たり12台。こうした数字を通じ、国内の乗用車需要が将来どの程度あるかを知ることができるでしょう。
乗用車の家庭への普及を現実のものとするには、民衆の財布を当てにする以外に、いかに消費を刺激し、内需を拡大するかにかかっています。北京亜運村自動車取引市場の蘇暉総経理は「現在の自動車消費政策は、燃料税や自動車ローン改革などが掛け声だけに終わっています。さらに、都市部の道路環境が悪化していることもマイナス要素です。これが消費拡大の足かせになっている」と指摘しています。
ゆえに、自動車消費を伸ばすためには消費環境の改善が欠かせず、単に生産能力を伸ばすだけで、目に見える形で自動車消費を奨励、刺激していかなければ、消費者の購買意欲は冷え込むことになるでしょうか。(終わり)
「人民ネット」より
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