今年上半期の中国における乗用車生産台数は89万5500台で、前年同期に比べ103.53%増加しました。しかし、同期の乗用車販売台数は84万2800台で、前年同期比82.44%と伸びこそ確保したものの、生産台数を大きく下回り、過去数カ月に在庫が目に見えて増加しています。米メリルリンチのあるアナリストは、中国の自動車業界で外資系17社と国内5社を始め、多くの小規模メーカーも生産設備の拡張を計画していますが、これに基づき今後の需給動向を弾き出すと、乗用車生産能力はまもなく需要の伸びを上回り、2005年には各社によるシェア獲得競争がさらに激化すると分析しました。
同アナリストによると、自動車メーカーの生産計画はその多くが積極的拡張を目指しています。それは各社が重点を長期的利益に置いており、シェア確保のためには短期的利益を度外視していることと関係があり、需要の伸びがある限り、メーカーが生産拡大競争に走る要因にもなっています。同アナリストは、中国における乗用車需要が今年は前年比70%増の190万台、来年には266万台、2005年には346万台に達するとみています。これに伴い、生産能力も昨年末の120万台から今年末には218万台へと81%の伸びが見込まれ、来年には349万台、2005年には471万台へとさらに増加が予測されています。このため、同アナリストは、需給の均衡を図るためには、生産設備の稼働率が昨年の93%から今年は88%に、来年には77%、2005年には74%まで下らざるを得ないと分析しています。
また、JPモルガンのアナリストも、中国における今年の乗用車供給が需要を4%、来年には7%、2005年には22%上回ると試算しました。
北京亜運村自動車取引市場の蘇暉総経理も、中国の乗用車市場は今年から供給過剰の状況となり、来年以降さらに深刻化するとみています。(続き)
「人民ネット」より
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