
劉玉さん(20歳)は北京生まれの北京育ち。今月15日、劉さんが通う大学に取材にうかがいました。
劉さんは大学近くの地下鉄駅まで迎えにきてくれました。最初の印象は「白い!」「高い!!」です。
劉さんの目鼻立ちがくっきりとしていて肌は透き通るように白く、身長は171センチ。茶色に染めた長い髪に、軽くパーマがかかっています。スポーツティな服装がよく似合い、とっても明るい性格です。なんとなく、欧米人のような雰囲気を持つ女の子。
「友達が私のこと、玉ちゃんと呼んでいますから、そう呼んでくださいね。」
こんなふうに素直でフレンドリーなところも魅力です。
玉ちゃんは幼いころ、おばあちゃんの家で暮らしていました。両親は仕事が忙しくて、週末しか会えなかったそうです。しかし、おじいちゃんとおばあちゃんはとても優しくて、いとこも一緒に住んでいたから寂しい思いはぜんぜんなかったと言います。
ただ、楽しい生活の中で、つらいことが一つありました。それは「肥満」との戦いでした。
小学校の時、身長140センチの玉ちゃんはすでに体重60キロになっていました。勉強はよく出来ましたが、体育の授業が苦手。そこで、ダイエットを始めました。食事の減量、ダイエット茶を飲む、そして針灸治療を受けたこともありました。しかし半年が過ぎても、体重はぜんぜん変わらなかったそうです。
玉ちゃんは失意のどん底でした。なぜ私だけこんな目にあわなければならないの?中国では、「水だけでも太る」という諺があります。何を食べても、また食べなくても太っていくという人のことです。玉ちゃんは、まさに自分のことだと思いました。
高1のとき、玉ちゃんには好きな人ができました。でもずっと片思いでした。なぜなら、太っているというコンプレックスがあったからです。告白の勇気もありませんでした。そこでお母さんと相談して、「告白を目指すダイエットコース」を作りました。お母さんがこのコースの総合管理者を担当しました。
コースは朝食はりんご半分、昼食は野菜だけ、晩ご飯なしで構成されました。そして、毎日、縄跳び3000回が「おまけ」です。
そして1年後、奇跡が起こりました。玉ちゃんの体重は55キロまで落ち、さらに身長が165センチにも伸びました。髪も肩まで伸びて、想像以上の美人になりました。
そしていよいよ告白!と思いきや・・

「でも結局、告白しなかった。後から分かったんだけど、あの男は女性を顔だけでしか判断しない最低な人だったんですよ。そんな男が好きだった私が悪いです。でもダイエットが成功したのは彼のお陰。だからお礼にピザをおごりました。彼女じゃなく友達としてね。もちろん彼は、なんでおごってもらえるのか理由はわかってなかったよ。」
ダイエット成功とともに、彼女の男性を見る目もちょっぴり成長していた・・というわけです。
さて、大学生になった玉ちゃんは、友達からすごく人気があります。スポーツ大会に出たり、「携帯電話美容部(大学のサークルで携帯電話の飾り付けを楽しむ集まり)」に所属したり、化粧品研究会の会員になったり・・・「やりたいことを学校で全部やる。社会に出てからは、ちゃんと一人前にならなくちゃ」と生き生きと語る玉ちゃんの顔はキャンパスライフが充実していることを物語っていました。
彼氏については、「今はそんなことを考えていない。まだ20歳になったばかりだから、自分でもよく把握できません。愛情は遊びじゃない。ちゃんと責任を持たなければなりません。自分に対して、また、まだ見知らぬ将来の彼に対して。」
こう語る彼女は、さっきと打って変わって、まじめな表情をしていました。見た目には垢抜けた「イマドキの子」の彼女ですが、内面はかなり古風です。
劉玉さんはこんな、北京で普通の大学生活を送っている女の子です。 (編集者:オウギ)
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