二胡シリーズ(一)
質問:二胡という楽器はどんな楽器ですか?
答え:二胡はまたの名を「胡弓(こきゅう)」ともいい、中国の伝統楽器です。「胡琴」や「南胡」とも呼ばれています。
二胡のほかにも形が似た楽器で、京胡や四胡といった楽器もありますが、同じ種類の楽器の中では二胡がいちばん有名です。
雄大な音から繊細な音、動物の鳴き声まで自在に表現できる点が二胡の特徴です。
二胡は、全体を支える琴杆、弦の張り具合を調節する琴軸、音を共鳴させる琴筒、それから、弓、弦、千斤、馬子という部分からできています。
弓は二本の弦の間に入れ、弦と擦り合わせることで音を出します。
千斤は弦の下に置くもので、その位置によって、弦が音を出す範囲が決まります。また馬子は、松や竹といった木から作られたもので、弦で発生した音を琴筒に伝達する役割を果たしています。
二胡シリーズ:二胡の由来
質問:二胡という中国伝統的な楽器の由来は何でしょうか?
回答:唐の時代、二本の弦の間に小さな竹をはさみ擦り合わせることで音を出す楽器がありました。
それが二胡の前身だと言われています。
当時の大きさは現在の二胡より一回り小さかったそうです。
宋の時代を経て、元の時代に入ると、胡人と呼ばれた遊牧民族の多くが今の河南省あたりの中原地区に侵入したことで、
馬の尾を使った弓で演奏する技術が導入され、「馬尾胡琴」と呼ばれました。
大きさや形が現在の二胡とそっくりになったのは明の時代になってからです。
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