今晩は、「林涛のゴーゴー話」の時間です。ご機嫌いかがでしょうか?
まずはお知らせです。この「林涛のゴーゴー話」は番組調整のため、今回が最終回になりました。リスナーの皆さん、長い間、この番組へのご声援、ありがとうございました。またこれから中国少数民族についての伝説や昔のお話は、この林涛が引き続き担当し、15分になった「中国昔話」で時々ご紹介しますので、どうかお聞きください。誠にありがとうございました。
さて、最終回である今日の「ゴーゴー話」はチベット族と蒙古族に伝わるお話をご紹介します。
まずはチベット族のお話です。
「血の涙を流した石獅子」
むかし、むかし、ある国のお城には一人の僧侶がいた。この僧侶、いくらか神通力があるのか、多くのことを予言できた。
ある日、この僧侶が国王にいう。
「申し上げます。これは恐ろしいことでございますが、黙っていると大変なことになりますので」
「なんと申す。大変なことになるのであらば、早く申され!」
「実は、このお城と町はまもなく大水に襲われ、王さまや臣民は魚のように水の底に沈んでしまいますぞ」
「なんと!では、どうすればいいのじゃ?」
「はい!唯一つの方法は、毎日人をやって市場の入り口にある石の獅子の様子を見るのでございます」
「石の獅子のなにをじゃ?」
「その石の獅子が血の涙を流しているかどうかを」
「なんじゃと?石の獅子の血の涙じゃと?」
「いかにも。もし、石の獅子が血の涙を流しておれば、七日以内に大水が来ましょう」
「それはまことか?」
「うそは申しません。」
「う~ん。」
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