1975年5月、登山隊は「世界の屋根」、地球上最も高い山??チョモランマに出発しました。当時、37歳の潘多さんは隊長で、登山隊で一番の年長者でもあります。隊長の自分さえ弱音を吐いたら、登頂はできないのだろうと潘多さんは自分の責任を常に感じていました。
皆の努力の下で、9名の登山隊員は全員無事チョモランマに登頂しました。
「頂上に立ったとたん、われわれは北京の方向に向けて、『祖国万歳!共産党万歳!』と思わず叫びました。そのときの感動は今でも私の心を打って、涙を誘っていますよ」と潘多さんは涙を流しながらその時の感激を伝えてくれました。
「また、その時、チョモランマを登るにはもう一つ大事な仕事があります。われわれは国家測絵総局の科学者と共に、当時チョモランマの高さを測りました。8848.13メートル。この数字は今年の10月9日に測定した8843.43メートルに代わるまで、30年も使われました」
また、潘多さんはチョモランマの頂上でいろいろな科学的身体検査を受けました。8000メートル以上の場所では、男性と女性の身体反応の科学的研究に大切なデータを提供しました。
定年退職してから、潘多さんは自然の高い山とはお別れしたものの、もう一つの高い山を登り始めました。それは教育の山です。
1998年から潘多さんは上海同州模範中学校の名誉校長となり、中国の教育事業に力を捧げています。この学校はスポーツ選手を育成する専門学校で、2008年の北京オリンピックに向けて優れたスポーツ人材を養成しています。
また、潘多さんは自分が少数民族であることを一刻も忘れず、沢山の少数民族慈善事業に参加しています。
「私は今無錫に住んでおり、上海で仕事をしているものの、チベットのことを一刻も忘れてはいません。チベット族の伝統料理『油炸』をいつも作って食べていますよ。チベットは私の故郷で、夢を叶えたところでもあり。」
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