暦の上では、8月2日3は24節季の一つの処暑となります。処暑は夏の酷熱がもう終わるという意味です。これから北京では、朝晩は暑さが消えて、しのぎやすくなるでしょう。でも、今年の夏、中国では、南北でも、例年より暑く、最高気温が40度以上を超えた所もありました。こんな暑さを嫌がる人が多いようですが、でも真夏の訪れを待ちかねた人もいました。これはどういうことなのでしょうか。中国には、冬の病気は夏に治す・「冬病夏治」という言葉がありますが、体質が弱い子供、または冬に発病し易い疾患、例えば、慢性気管支炎、喘息、肺気腫などの疾患にとって、夏は治療効果が一番よい季節とのことです。
そこで、今週と来週のこの時間は2回に分けて、冬の病気は夏に治す・『冬病夏治』についてお話しましょう。
「冬病夏治」は中国の伝統的な医学・漢方医学の特色のもつ治療法で、夏で、冬に発病、または発作し易い病気に対して、治療を行い、その発作を予防し、症状を軽くすることです。毎年の夏、中国の各地の漢方医学病院でも一連の「冬病夏治」の医療活動が行われます。 「冬病夏治」は漢方医学の原理を基づいて行なわれるものです。つまり、漢方医学では、人体に陰陽の気があり、この陰陽の気が調和すると、健康になると見ています。夏は陽気が盛んな季節で、冬季は陰気が強い季節です。冬に発作しやすく、夏になると緩和される病気は人体の陰気が強すぎることによるものです。だから、人体の陽気が盛んになる夏を利用して、薬の治療を通じて、人体の陰陽のバランスをうまくとれば、健康を回復することが出来ます。このほか、夏は気温が高く、よく汗をかくので、つぼと経絡が敏感になり、この時、漢方葯の敷貼治療やお灸をすれば、薬の吸収に非常に有効で、病気の治療効果も理想的です。
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