二年の発掘により、専門家は167ヶ所の古墳を発見すると共に、1000点余りの文物が出土しました。その誇張された生殖崇拝、独特の埋葬方式は新疆の考古学史上において、いずれも初めての発見です。発掘チームの責任者で、新疆文物考古学研究所のイディリス・アブドゥレスレ所長はこれについて次のように紹介してくれました。
「この墓地は国内外で非常にまれなものです。死者同士の関係や、棺(ひつぎ)の前後の柱と古墳との関係をすでに究明した。発掘により、ロプノール地区の有史以前の人類の生存状況、例えば、その生殖崇拝、宗教信仰、及びこの地域の当時の牧畜業及び農業に対する理解を一層深めました。今回の発掘はまた、ロプノール地区の有史以前の文化への理解を深め、これは新疆地区の有史以前の文明を研究する上に非常に重要な意味を持ちます。
小河墓地の外観は巨大な楕円形の砂山をしています。墓地は南と北の二つに分かれています。今回、相次いで発掘された167ヶ所の古墳は、主として成人の墓です。これらの古墳は大体、先に砂の穴を掘り、それから、コヨウという砂漠の木材で作り、棺(ひつぎ)を安置するという方法作です。棺には前後に死者の性別を表す墓標が立てられています。
墓地の棺は新鮮な牛の皮で覆われていました。牛の皮は乾燥するにつれ、絶えず縮まり、最後には、棺を強く包むようになります。また、ここの棺はすべて底が抜けていて、棺一体につき、3枚から6枚の牛の皮で包まれていました。
このほか、一部の棺に人間の形をした木彫が副葬品として入れられているものもありました。考古学者は、これは死者の代替物だとしています。
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