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中国の「お盆」=「鬼節」

2011-08-20 19:54:49     cri    

 日本では、一連の「お盆」の行事も終わったころでしょうか。日本のお盆は祖先の霊を祀る行事ですが、中国の「お盆」は地域によって、風習がかなり異りなります。

 中国では「お盆」は、「盂蘭節」、「中元節」、又は「鬼節(guijie)」と呼ばれています。春の清明節と同じく、中国の中元節も先祖を祀る重要な日です。田舎に暮らしている人は、必ずと言っていいほど先祖のお墓参りに行きます。しかし今では、都市部に暮らしている人が増えて、お墓参りに行くのも中々大変になりました。そこで、十字路の周りでお線香を炊いたり、紙で作ったお金を燃やしたりします。十字路は四方八方に通じているということで、いち早く天国に届くと信じられていたのです。とてもいい考えですが、火事が起きる可能性も高いので、今では法律で禁止されています。

 また、この日は、閻魔(えんま)大王が冥界(めいかい)の門を開け、冥土の鬼の魂がこの世に出てくるという伝説があります。日本では鬼と聞くと、悪いイメージがありますが、中国の鬼節の鬼は、悪い意味だけでなく、亡くなった人を意味したり、悪さをしない鬼も指します。こう言った色々な鬼達が鬼節にやってきます。かつて、この考えは、迷信として非難されたこともあります。しかし、今はまた、中国の伝統文化の1つとして人々の目に映っています。

 河北省に清東陵という皇室陵墓があります。中国の若者たちは、この鬼節伝説の人物をコスプレイしたりして、外国人観光客に新しい形で中国の文化や伝統を紹介しようと試みました。中国版「ハロウィン」と、分りやすく説明してくれました。彼らに聞いてみると、鬼節というのはちょっと暗いイメージがあり、人を寂しい気持ちにさせるので、この明るく面白いイベントに参加してもらい、人々に元気になってもらいたいということでした。

 また、中国の鬼節は沖縄のお盆の習慣に通じるものもいくつかあります。

 お盆は、死後の世界に畏敬(いけい)の念を持ち、あらためて生きていることに感謝をする機会なのかもしれません。(路、高橋)

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