簋街(グェイジェー)
北京の東直門には簋街(グェイジェー)というグルメ街があります。かつてここは同じ発音の「鬼街」と名づけられていました。清の時代に、ここには雑貨、果物を売る市場があり、真夜中に開かれ早朝に撤収したそうです。商人たちはランプで屋台を照らしていて、遠くから見ると暗闇の中に火影が揺らめき、まるで「鬼火」のように見えたのです。そして、城の外が墓地だったこともあり、「鬼街」と呼ばれました。しかし、あくまでも「鬼」という文字を使うことは縁起も良くないので、検討の結果、同音の「簋」が食器の意味を持ち、しかもグルメ街にもちょうど合うということで、現在の簋街になりました。
昔の簋街は自由市場でしたが、1995年から、当時の就業困難を緩和するために、政府はさかんに個人経営を奨励していたため、この街に住む仕事のない人たちは自分の家を店舗に改装し、朝食も取ることが出来る飲食店が始まりました。その頃は、まだ何件かの店舗しかなかったのですが、徐々にいろいろな店が増え、90年代末には夜が更けてもここで食事をする客が多くなってきたことから、一部の店では営業時間を延長し、その後24時間営業になりました。
2002年の時に、街の区画整理のため、簋街では多くの店が撤去し、わずか40軒ぐらいの店がこのストリートを支えていて、一時期、北京には簋街がなくなるという噂が流れていました。しかし、2002年8月に初の「ザリガニ祭」が催されてからは、簋街が復活してきましたが、残念ながら、翌年のサーズ(SARS)騒動で半分以上の店が閉められました。幸いなことに、サーズ(SARS)の問題は数ヶ月で終え、簋街は再び復活しました。
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