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老北京胡同の物語<1>

2010-08-13 16:59:34     cri    

 8月7日に立秋を迎えた北京は爽やかな風が吹きはじめ、朝晩は少々、涼しくなってきました。9日(月曜日)は朝から雲1つない青空が広がり、からっとした秋晴れの天気でした。中国では「一場秋雨一場寒(yi chang qiu yu yi chang han)」ということわざがあります。これは「立秋の後、一雨ごとに寒くなる」という意味で、冬はもうそれほど遠くないという気がします。

 私は北京で生まれ、北京で育ち、根っからの北京っ子で80後(80年代生まれ)の者です。80後は、恵まれた現代社会の申し子と言われていますが、実はその中の誰にとっても、子どもの頃の記憶の中の老北京はかけがえのない存在です。特に胡同(フートン:細い路地)での生活を思い出すたび、懐かしさで胸がいっぱいになります。

 立秋の前日、取材のために、専用カメラを肩からかけ、北京の胡同を1日ゆっくり巡りました。しかし、市内には何千本もの胡同がありますので、一日では足りません。北京の最新版地図を見ると、○○胡同という表記をいくつも発見できます。統計によると、寺院の名前を由来として名付けられた胡同が最も多く、605本あります。その次は、動物の名前から名付けられた胡同で、これは452本あります。そして、樹木の名前、兵営の駐屯地の名前、橋梁の名前から名付けられた胡同はそれぞれ251本、195本、132本となっています。また、名前に「井」、「倉」、「庫」という漢字が使われている胡同はそれぞれ数十本あります。そのほか、行き止まりとなっている胡同が230本あり、老北京人には「死胡同(si hu tong)」だと言われています。

 

 ●動物の名前から名付けられた胡同、例えば:
  馬(ウマ)  102本 馬蹄胡同、馬廠胡同など
  羊(ヒツジ) 53本 羊圏胡同、養羊胡同、羊房胡同など
  牛(ウシ)  37本 牛圏胡同、牛角胡同など
  龍(リュウ) 35本 青龍胡同、龍須溝など
  虎(トラ)  33本 石虎胡同、老虎洞など
  驢(ロバ)  19本 驢駒胡同、驢市胡同など
  魚(サカナ) 19本 鮮魚巷、金魚池、金魚胡同など
  猪(イノシシ) 17本 猪市口、猪尾胡同など
  狗(イヌ)  14本 狗尾巴胡同、狗鷹胡同など

 樹木の名前から名付けられた胡同、例えば:
  槐樹(エンジュ) 36本 槐樹斜街、槐樹胡同など
  柏樹(カシワ)  27本 海柏胡同、槐柏樹街など
  椿樹(ツバキ)  22本 椿樹胡同、香椿胡同など
  柳樹(ヤナギ)  18本 双柳樹胡同、柳条胡同など
  松 (マツ)  23本 松樹胡同など
  桃 (モモ)  23本 前桃園、桃柳園など
  棗 (ナツメ)  9本 棗林街、棗子胡同など
  楡 (ニレ)  5本 楡銭胡同、楡樹巷など

 駐屯地の名前から名付けられた胡同、例えば:
  西湖営、前営胡同、鉄匠営胡同など

 橋梁の名前から名付けられた胡同、例えば:
  大橋胡同、甘石橋頭条、板橋胡同など

 ほかには、東井胡同、南門倉胡同、磁器庫胡同などあります。

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