セキセイインコ
オカメインコ
次は「鳥」です。北京人は、小鳥の籠をブラブラと、わざと揺らしながら公園に出掛けます。公園の木の枝に鳥籠をぶら下げて、鳥を鳴かせて、特に小鳥にかける北京男性の情熱はなみなみならぬものがあります。美しい鳴き声を響かせるために餌や薬に苦心し、鳥かごの中を美しく精緻な陶磁の餌皿や季節の花で飾り、手塩にかけて育てた愛鳥を公園へ持ち寄り、鳴き声を競わせるのが何よりの楽しみなのです。現代の北京は大都市となり、鳥の鳴き声はすっかり聞かれることが少なくなりました。それでも、頑なに古きよき生活を続けている住民たちが、今でもひっそりと、愛鳥をめでる愉悦に浸っています。
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