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日本人スタッフのつぶやき288 ~さよなら!春節~

2014-02-17 14:40:00     cri    

 先週の金曜日(2月14日)はバレンタイデーでした。日本では、男の子たちは「誰がチョコレートをくれるか…」胸ときめかし、女の子たちは「誰にあげるか…」悩むこの日、中国ではいつもなら「情人節」として若者たちがバラの花を100本贈ったとか話題になるのですが、今年はちょうど春節15日つまり「元宵節」と重なったためいつもにくらべると目立たない感じ。それでも元宵節の団子を売る店の隣で、花屋が臨時の店を出しているのは普段見られない珍しい光景でした。

 気分的にはこの元宵節までが正月で、この日を最後にまた日常に戻るわけですが、春節のあいだ街で鳴り響いていた花火と爆竹も許可されているのはこの日の深夜12時まで。というわけで例年この日は春節の大晦日の夜に次いで盛大に花火が打ち上げられ、爆竹が鳴らされます。何年か前にCCTVの新局舎が花火で火事になったのもこの日でした。


部屋から見た元宵節の花火

 ところがこの元宵節の花火、今年はどうも様子が違いました。いつもならうるさいぐらいに打ち上げられる花火と爆竹なのに、どうも元気がないのです。大晦日の1月30日の夜にも感じたことですが、今年の春節は去年に比べてずいぶん花火・爆竹が少なくなったように思います。

 春節大晦日についてはラジオ番組でも紹介しましたが、PM2.5の数値が夜10時と12時で変化がなかったといいます。つまり年明けの瞬間の花火が少なかったということで、日本の新聞では「政府が大気汚染対策で花火・爆竹の自粛を呼びかけたせいだ」と書かれていましたが、私はちょっと違う見方をしています。

 以前、北京市内の胡同で春節を過ごす家族を撮影したことがありますが、その家族は春節の花火だけで5000元ぐらい使うと言っていました。これはふつうのサラリーマンの月収に相当する金額です。それを春節の大晦日と元宵で文字通りパッと使ってしまうわけで、すごいなあと感心した記憶があります。

 しかしそれから数年、特にこの2、3年は年々市民が花火につかうお金が減っているようなのです。これは、ひとつの解釈としては、ハレの日に蕩尽するという習慣が薄れてきたからではないのかというのが私なりの解釈です。パッと一瞬でぶち上げるよりも家族でうまいものでも食べたほうがいい。あるいは何か形になるものを買ったほうがいい。という現実感覚が出てきたのではないか。そういう意味では、春節の花火を楽しんできた者にはちょっと寂しいことですが、中国もそれだけふつうになってきたということではないかと思います。


部屋から見た雪景色

  ところで、日本では2週つづけて週末に大雪が降ったそうですが、2月7日に北京にもこの冬初めての本格的な雪が降りました。いつもは春節が過ぎると不思議に暖かくなるなと感じていましたが、今年は1月末と早かったせいか、春節になってから最高気温が0度という日が続きました。元宵も過ぎ、これからまた気を引き締めて仕事する日々がはじまります。長かった春節よさようなら!春はもうすぐです。(大野清司)


私のアパート入り口もすっかり雪がつもりました

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