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日本人スタッフのつぶやき256~全国人民政治協商会議訪問記

2013-07-05 17:10:18     cri    

 今の政協が開かれたのは1949年、新中国建国前夜の北京だった。中国共産党と各民主諸党派、各種団体や各界の人たちが集まって、新しい中国をどういう国にするかを話し合った。国旗、国歌も政協で決めたが、国旗や国章の候補がたくさん展示されていて、新中国建国に向かって人々の希望があふれる様が良く伝わってくる。当時の政協は、文字通り国の形をデザインする最高議決機関でもあったが、立法機関として全人代が成立するとその性格を統一戦線組織へと変えていく。


国旗の候補

 現在の政協については、参観後、政協事務局の方々との座談会で説明を受けた。特に印象深かったのは「投票」と「協商」の「2つの民主」という考え方だった。国民一人一人がみな同じ1票を持つ投票というシステムは言うまでもなく、民主主義の根幹と考えられている。一方、協商とは話し合いのことで、簡単に言えば、全人代は投票による民主、政協は話し合いによる民主を代表している。これが中国の特徴ある民主ということだった。

 確かに、日本や欧米諸国では民主主義の要素として話し合いはあるが、基本は投票による決定だ。各種の団体や代表者による話し合いによる政策決定は、むしろ「談合」や「馴れ合い」、「ロビーによる圧力」を感じさせ、マイナスイメージさえある。

しかし一方、西欧型の投票民主主義が不安定な政情を招いていることも事実であり、最近では西欧諸国でも「協商民主」が研究されていると胸を張って話していたのが印象的だった。

 実際、日本のように年替わりで首相が交替し、なかなか有効な政策も打ち出せないでいる状況を見ると、投票による形式民主主義だけでなく、時には協商民主主義も必要かもしれないと思うこともある。

 しかし、例えば、新中国建国の時期などのように、経済規模もそれほど大きくなく、社会の階層もあまり複雑に分岐していない時代は、ある程度の代表を選ぶことは公正さと両立しえただろうし、選ばれた人たちの協商も実態としてありえたかもしれない。だが、現代日本は利害関係が複雑化し、単純な各界代表者の話し合いというのは個別の問題以外にはなかなか難しくなっているし、中国も今後問題が出てくる可能性はある。そういう意味では一筋縄ではいかない問題として今後もずっと考えて行きたいと思うが、その際に今、現に実践されている中国的な「協商民主」というのは大いに参考になるだろう。(大野清司)


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