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日本で活躍している毛Yさん

2009-07-03 09:59:41     cri    

内モンゴルの砂漠緑地化に挑戦する 伝統楽器「古筝」のスペシャリスト 

 古筝演奏藝術家 毛Yさんは北京生まれ。01年中央音楽学院卒業。02年東京藝術大学大学院修士課程入学。07年3月文部科学省の国費留学生として東京藝術大学の音楽学博士号取得。中国教育部認定による古筝専門博士の第一人者。97年に演奏会で来日して以来、日本をはじめ世界各国で演奏活動を展開している。現在は東京藝術大学音楽学部で助手をつとめる

 毛Yさんは中国の伝統楽器「古筝」の名演奏家。中国はもちろん、日本でも音楽ファンの心を掴んでいる。現在は東京藝術大学に在職しながら、演奏活動や恵まれない人々への支援活動を展開している。さっそく、日中の音楽ファンを魅了する名演奏家の人柄に迫ってみた。

 取材は、張国清中国国際放送局東京支局長である。この記事は東方通信社発行の月刊誌・「コロンブス」2009年6月号に掲載されている。

 張: 毛さんはいつ来日したのですか。

 毛: 中国の中央音楽学院を卒業して、01年に来日しました。以来、東京藝術大学で中国の楽器「古筝」と日本の筝との比較研究をしながら、さまざまな場面で古筝の演奏活動を行っています。

 張: 来日したキッカケについてお聞かせください。

 毛: 北京で毎週土曜日にコンサートを開いていたのですが、そこに来てくれていた常連さんが「この素晴らしい楽器の音色を、日本の人々にも聞かせてくれないか」と誘ってくれたのがキッカケです。ちょうど古筝以外の音楽知識にも触れたいという好奇心が湧いていた時期だったので、東京藝術大学に留学することにしたのです。家族からも古筝の先生からも反対されましたが、何よりも新しい世界を見てみたいという好奇心が強かったのだと思います。

 張: 日本語はどのようにして覚えたのですか。

 毛: 来日してから独学で勉強しました。授業ではいつも一番前の席をとり、毎回のようにテープレコーダーに先生の講義を録音しました。そして、家に帰って何度もそのテープを聞き返し、リスニング能力の向上に努めました。そして、できるだけ中国人とは会わずに、音楽関係のパーティーなどでは目上の日本人と接するようにしました。そうすることで、丁ねいな話し方や所作を学ぶことができたのです。また、来日当初はパソコンを使ったことがなかったので苦労しました。レポートや論文を作成する際は、慣れない日本語を書かなければいけないうえに手書きだったので、時間がいくらあっても足りない感じでした。

 張: 古筝の演奏は子どものときからつづけているのですか。

 毛: もちろんです。古筝を習いはじめたのは5歳の頃で、それ以来、毎日練習をつづけてきました。子どもの頃に遊んだり、テレビを観たりしたような記憶は一切ありません。おかげで、300人にひとりしか受かることができなかった、中央音楽学院付属小学校の試験に合格し、中学1年生のときから弟子に古箏を教えるようになりました。おかげで、早いうちから家計を助けることができましたし、来日するときには親に家を買ってあげることもできました。

 張: 古筝と日本の琴との違いはどのあたりにあるのですか。

 毛: まず弦の数が違います。日本の琴は13弦が一般的なのに対して、中国の古筝は21弦あります。それから弦の素材も大きく異なります。日本の琴は絹を張っているだけですが、古筝の弦はきわめて複雑な構造になっています。弦の中心は鋼線なのですが、そのうえにさらに銅線、絶縁体、ナイロン線をまいた形になっているのです。そうすることで、低音、高音を問わず、バリエーションと余韻のある、独特な音色をつくり出すことができるのです。ちなみに、古筝の原型である筝は秦の始皇帝の時代には、すでに存在していたといわれています。古くから宮廷音楽を支える重要な楽器のひとつとして大事にされてきたそうです。以来、その形は進化をつづけ、約50年前に現在の古筝の形になったのです。一方、日本に伝わっている筝は唐代のもので、その当時の姿をほぼそのまま保っています。

 張: 日本で生活するうえで注意していることはありますか。

 毛: 日本人と中国人は文化や歴史も違えば、考え方や習慣も異なります。中国人のなかには日本で暮らしているうちに中国の文化や歴史を軽視してしまう人たちがいますが、私はあくまで中国人としてそういった感性を尊重したいと思っています。

 張: 毛さんはどのようなことをモットーにしていますか。

 毛: 不可能を可能にするよう、チャレンジをつづけることを心がけています。そして、何事にも失敗をおそれずに、何年かけてでも成功させるという意気込みを持つようにしています。ですから、自分が目標とする人物は、自分よりも新しい価値観と創造力を持った偉大な人物に設定するようにしています。高校1年生のとき、ある取材で「自分の演奏を誰と比べていますか」という質問を受け、「私の先生と比べています」と答えたことがあります。記者の人は「チョット調子に乗っているのでは」といっていましたが、そういうつもりでいったわけではないのです。あくまで上を目指すには、つねに上のレベルの人たちからの指導を仰けながら、それを超えていこうとしなければいけないと思っているだけのことなのです。

 張: 毛さんの今後の目標についてお聞かせください。

 毛: 昨年、国連本部の招聘でニューヨークに演奏旅行に行ったのですが、その際に自分の小ささを実感しました。おかげで、中国の音楽が世界的にどの程度の位置にあるかがわかりましたし、音楽で世界の人たちとどう接していくかを考えなければならないと思うようにもなりました。そんなこともあって、最近は演奏を通じて内モンゴルの砂漠緑地化を支援するなど、恵まれない人々の支援活動にも、力を入れるようになったのです。

 張: これからの演奏活動にも期待しています。ありがとうございました。

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