「親への便り」という意味で、歌詞も中国人が手紙を書く時の語り口調となっています。
歌詞の翻訳です。
「親愛なるお父さん、お母さん、お元気ですか。きっと仕事が忙しいことでしょうね。
私は今広州で元気に頑張っています。心配しないでください。
2人にあまり手紙を出していませんが、実は家がとても懐かしいです。
お父さん、毎日会社に行っていますか。うるさく言われなければさぼってもいいですよ。若いときから革命事業のために頑張ってきたのだから、休んでもいいでしょう。
お母さん、セーターを1枚買ってあげたから、惜しんだりしないで着てくださいね。
息子の私はこれまで2人を怒らせるようなことばかりやってきました。でも、今は大人になりました。
お兄さんとお姉さんはよく帰ってきますか。私は元気でやっていると伝えてください。家事は彼らやってもらってもいいですよ。自分の子供だから、遠慮することはありません。
お父さん、お母さん、体に気をつけて。二人が元気でないとここにいる私は安心できないから。
今年の春節にはきっと帰ります。
ではここで筆を置きます。
さようなら。」
1994年の作品で、リリースされると百万枚の売り上げが出るほど、人気を集めました。歌詞は、ふるさとを離れた息子が親に宛てた手紙で、飾り気もありませんが、語りかけるようなメロディが歌詞とぴったり合い、出稼ぎで家にいない息子が、苦労していた親を思いやる気持ちを歌い上げました。
その素朴さは国内外の歌でも珍しく、親しみやすさを感じさせ、いまでも広く親しまれています。特に、家族が揃う旧暦のお正月が近づくと、この歌が流れるようになります。
この歌を作詞して歌った李春波は、当時広州で活躍していました。そのごろ広州では香港の歌手や歌が人気を集めており、日本の曲をアレンジしたものの多かったです。李春波のこの「親への便り」のヒットがきっかけとなりから、大陸オリジナルの歌が受け入れられるようになり、大陸の流行歌の発展の原動力となったと言われています。今、李春波は、歌手をやめ、映画監督を始めています。
(朱丹陽)
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