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少数民族の子守唄(後編)

2013-11-22 12:55:28     cri    


ナビゲーター 黄競

 11月下旬に入り、年末年始を迎える様々なイベントがいよいよ始まりました。特に、中国児童芸術劇院の児童現代劇「願望」や人形劇「白雪姫と七人の小人」など公演は北京の子供たちを楽しませます。前回の中国メロディーは中国少数民族の子守歌をご紹介しました。今回は引き続き北京天使合唱団が歌った中国少数民族の子守唄をご紹介しましょう。

東洋天使の歌声

 中国では子守唄は「揺藍曲」、「揺り籠の唄」と呼ばれます。子供が誕生した後、母親の心は、ゆりかごと子守歌の二つになると言われています。赤ちゃんにとってゆりかごの中でお母さんの優しい子守唄を聞きながら眠ることほど幸せなことはないでしょう。

 「月が明るく風は静か」というアルバムは北京天使合唱団がリリースした中国各地の子守唄のアルバムです。北京天使合唱団は中国で最も素晴らしい児童合唱団の一つで、世界でも有名です。メンバーは北京の各少年合唱団の素晴らしい子供達からなり、その澄んだ美しいハーモニーで「東洋のウィーン合唱団」と讃えられています。

多彩な少数民族の子守唄

 北京天使合唱団が1995年にリリースしたアルバム「月が明るく風は静か」は中国各地の子守歌を集めたもので、東北地方の興安嶺大森林に住む満州族や、チベット高原に暮らすチベット族、それに熱帯雨林の島に暮らすリー族など多くの民族の子守唄が含まれ、中国各地の多彩な子守唄の魅力を感じることができます。子供たちの澄んだ歌声と完璧なハーモニーで心身共に癒されます。音楽の評論家たちからも高く評価されました。

アルバム「月が明るく風は静か」

 合唱団は1995年に初めてアルバムをリリースしてから、ほぼ毎年国内外で賞をとっています。「月が明るく風は静か」というアルバムは1995年に全米独立レコードディストリービューターズ協会ネアート賞の児童音楽賞にノミネートされました。このアルバムは子守唄の独特な優しさをうまく表現しました。アルバムの全ての曲はお母さんらしさに溢れ、親子に捧げる最も貴重なプレゼントと評価されています。

 番組の中でお送りした曲

 1曲目 ユーユージャー(満州族の子守唄)

 満州族は昔から白い山と黒い川の間に暮らす民族と呼ばれています。白い山とは長くて白い山「長白山」で、黒い川は黒い竜の川「黒竜江」です。長白山と黒竜江に暮らす満州族は昔から狩猟、漁業を生業としています。そんな満州族の伝統音楽は狩猟文化の特色を感じさせます。

 この子守唄は静かな夜、微風が軽く吹き小舟のような月が空で揺れて、星が灯りのように輝くという美しい場面を描いています。赤ちゃんの泣き声が遠くから聞こえたかと思うと、続いてお母さんの優しい歌声が流れてきました。その歌声はとても優しく美しいものです。母親の子供への深い愛情に溢れています。

 唄の中のユーユージャーというのは満州語ですが、意味はありません。あやし言葉として曲の中に多く登場し、母親の優しさを表現しています。

 歌詞

 ユーユージャー、ユーユージャー、

 ママのかわいい子よ眠れ、

 白樺の皮が 揺り籠を作る。

 オオカミが来ても、トラが来ても、怖くないよ

 白い山で生まれ、黒い川の畔で育ち

 大きくなったら、お父さんに学ぼうね。

 2曲目 黎族催眠歌(リー族の子守唄)

 リー族は中国南部の島・海南島に住む古い民族です。リー族は昔から子供を大事にする伝統があり、今でも「多子多福(子供が多ければ、幸せである。 (寨外有亲戚,百里路程能歇脚)親戚が多ければ、百里に出かけても休むところがある)」という諺が残されています。このリー族の子守唄は、母親の愛情はまるで暖かい陽光のようで、いつまでも子供の心を照らしていると歌っています。

 歌詞

 眠れ、眠れ、ママは畑へ

 眠れ、眠れ、パパは山へ

 パパとママが龍がんを採ってくるよ、

 君に食べさせるために。

 3曲目  チベット族の子守唄 

 チベット族の人々は昔から仏教を信仰しています。赤ちゃんが生まれた一ヶ月後、吉日を選び、お出かけ式を行います。この日に新米ママと赤ちゃんは家族と共にお寺へ行き、仏様に赤ちゃんの長寿と幸わせを祈ります。この曲はチベット族の子守唄の静かで落ち着いた独特の雰囲気を味わえます。

 歌詞

 眠れ わが子よ

 眠れ 長寿の子よ

 早くお休み

 いとしい子よ

 早くお休み

 4曲目 アレーバランム(ウィグル族子守唄)

 イスラム教を信仰するウィグル族には子供の名前の命名式を大事にする慣わしがあります。命名式は普段、赤ちゃんが生まれてから40日後に行われます。また、親戚や友人たちを招いてみんなで祝います。このウィグル族の子守唄は独特なアラビア音楽のメロディーで人々を優しく美しい夢幻の世界へ誘います。

 歌詞

 お月様が銀色のタンバリンを叩き

 バラがそよ風に乗って微笑んで舞う。

 可愛い子が美しい目を閉じる。

 我が子よ ママのいい子。

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