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絵筆でチベット文化を伝えるバンチェン画家

2010-03-29 13:39:13     cri    

 ニマ・ツェリンさんはチベット族の有名な画家で、四川省のチベット族が集中している地区に住んでいます。ニマ・ツェリンさんは全国政治協商会議委員で、四川省文化歴史研究館の副館長を務め、少数民族地域の建設と発展に関心を寄せています。民族美術や文化遺産の保護のために奔走し、絵画を通じて世界にチベット文化を紹介しています。

 ニマ・ツェリンさんは全国政治協商会議委員を3度再任し、今年13回にわたって北京で開かれた政治協商会議に出席してきました。政治協商会議で、ニマ・ツェリンさんは少数民族地区の人々の意見を反映し、政府機関を引きつけました。今年の会議で、彼は「民族民間芸術を保護し、被災後の再建における商業化傾向を防止する」という提案を出しました。ニマ・ツェリンさんは「2008年四川大地震後の再建、特にインフラ施設の建設の中で、民族民間遺産の保護を注意するべきだ。新しい建物を建設するとき、建築の様式を含む実用性を重視するだけではなく、地元の伝統的な審美的習慣を重視するべきだ」と強調しました。

 この提案は彼の芸術の体験とつながっています。

 1982年に開かれた第1回全国少数民族絵画展でニマ・ツェリンさんの作品「ゲサル王」は金メダルを受賞し、パンチェン・ラマ10世の高い評価を受けました。ニマ・ツェリンさんは「パンチェン画家」の称号を授けられました。チベット族の画家にとって、これは最高の栄誉です。当時、パンチェン・ラマとの話を振りかえり、ニマ・ツェリンさんは感慨深く次のように話しています。「パンチェンラマは、一つの民族にとって経済が立ち遅れていることは怖くないが、怖いのは文化がないことだ。チベット族は漢民族やその他の民族の優れた文化を吸収して、自民族の文化を豊かにしていくべきだ。あなたは漢民族の文化や西側の絵画の技法を学習したことがあり、絵を描いて、チベットの歴史や風情と美しさを表現していくべきだと私に言った」

 パンチェン・ラマの話はニマ・ツェリンさんに大きな影響を与え、民族文化を発展させて行くことが彼の目標となっています。1993年の秋、彼は「蓮花生大師」、「極地の夢」、「雪国」など数10の作品を持って、アメリカのワシントンで展覧会を開きました。この展覧会は注目され、アメリカ政府やメディア、文化業界の人士200人余りが展覧会開幕式に出席しました。開幕式を主催したのは当時のアメリカ駐在公使の楊潔チ外相でした。VOA・ボイス・オブ・アメリカなどのメディアはニマ・ツェリンさんにインタビューをしました。ニマ・ツェリンさんの話によれば、これらの記者はチベット人の考え方に興味を持っていました。当時、VOAの記者は彼にダライ・ラマの問題を含む多くの鋭い問題を質問しました。ニマ・ツェリンさんはダライラマに断固と反対しました。700年前にチベットの宗教指導者はチベットが中原地域に溶け込まなければ、生存と発展はできないと決定したということです。

 アメリカでの展覧会の後、世界各国を回って展覧展を行い、絵画という国境のない芸術の言葉で世界にチベットを紹介しています。2009年夏、チェコなど東ヨーロッパの国を訪問しましたが、地元の綺麗な風景と素朴な民俗習慣はニマ・ツェリンさんに深い印象を残しました。

 これについてニマ・ツェリンさんは「チェコは非常に美しい国だ。陽光、建物、古い文化に魅了された。世界各国の人々が中国を訪れたとき、万里の長城だけではなく、チベットのポタラ宮もみてみようと思ってくれることを希望している」と話しました。

 温家宝首相が今年の全国人民代表大会で行った政府活動報告について、ニマ・ツェリンさんは感動し、「温首相の話は素晴らしい。文化は民族の精神、魂、力である。私の名前のニマはチベット語で、太陽という意味です。私にとって、芸術は永遠に不滅の太陽だ。一人の中国人、また、一人のチベット族の画家として、生涯を民族文化事業にささげ、その保護に力を尽くしていくつもりだ」と話しました。(翻訳:トウエンカ)

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