こうして月日は過ぎ、その年の墓参りのころになったが、去病は青鳳と会える日を辛抱強く待っていた。
と、その日、墓参りから戻る途中、二匹の犬が二匹の狐を追いかけているのを見かけた。狐は一匹は逃げて行ったが、もう一匹はなんと去病のところに走りより、かわいそうな鳴き声出して助けを求めているようだった。去病は急にこの狐がかわいそうになり、さっそくまとっていた綿入れの前を開け、その狐を入れて知らん顔して屋敷に戻った。そして部屋に入り、その狐を出すと狐はなんと青鳳に変わったので、去病は喜んだ。すると青鳳がいう。
「去病さま、私は先ほど下女と散歩しておりましたが、狩をしている人間に会ってしまい、もう少しで命を落とすところでした。ありがとうございます。でも私たちの正体が狐だとわかり、がっかりされたでしょう」
「いやいや、私は今でもお前が好きだ。ここでお前をずっと待っていたんだよ」
これを聞いて青鳳は安心したところ、去病はもう放さないというので、青鳳は屋敷に住み、なんと去病と暮らし始めた。もちろん、去病は青鳳のことを以前旅先で知り合った女子だと両親に言っておいた。
それから二年たった。そのうちに青鳳は子供を産み、一家三人は何事もなく暮らしていたが、ある日の夜、去病が応接間で本を読んでいると、なんと孝児が入ってきた。これに去病は驚き、いったいどうしたのかと聞く。
「実は兄さん、父が大変なことになりまして、兄さんだけが父を救うことができるんです。ですからそれを頼み来たんです」
「ええ?父上がいったいどういうことに?」
「怪我をして狩人に捕らえられたんですよ」
「それは大変だ」
「兄さんは莫三郎を知ってますか?」
「うん、あの人は私の父の友達で、私もよく知っているよ」
「あした、莫三郎がこの近くを通り過ぎるので、そのとき彼の獲物の中に黒い狐がいたら、なんとかその狐をもらってきてください」
「ええ?黒い狐?」
「そうです。きっとですよ」
「う、うん。わかった」
と二人が話していると青鳳が入ってきたので、孝児はびっくり。もちろん当の青鳳も驚いた。
「ああ!?青鳳じゃないか?」
「お兄さん!」
「お前は二年前に死んでいたと思ったら、ここにいたのか!」
そこで去病がことのいきさつを話すと孝児は喜び、しばらくして「では頼みます」と言い残し帰っていった。
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