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日本各界の訪中、関係改善に有利だが効果に限度

2014-05-08 17:22:37     cri    
 現在の中日関係が谷底に落ち込んだ背景の下で、最近、日本各界から10あまりの代表団が相次いで中国を訪れています。これらの訪中団は、両国関係の改善にどんな役割を果たすのでしょうか。中国社会科学院日本研究所の高洪副所長と楊伯江副所長は人民ネットのインタビューで、「中日関係の改善に一定の役割を果たすものの、その効果には限度がある。今後の中日関係の発展方向は、安倍政権の態度次第だ」との見方を示しました。

 高副所長は「中日関係が大きく後退し、行き詰った苦境に陥ったことは両国民の望みではないものの、日本の指導者は頑として誤った立場を堅持している。日本経済界の有識者や中日友好に携わる関係者は、民間の立場からの声を発し、両国関係の改善に奔走している。これは素敵な行為で、日本社会や中日関係の改善にある程度、プラスの効果をもたらす」と語りました。

 また、楊副所長は「これらの訪中団は、両国の緊迫した冷たい雰囲気をある程度緩和し、両国国民や両国社会における、お互いの不満を緩和している。最近、中国を訪れている日本各党派の代表団に、与党自民党や連立政権を組む公明党だけでなく、野党も含まれている」と述べました。

 しかし、両国関係の修復に最も重要なのは、やはり安倍政権の態度次第だとみられています。これについて、高副所長は「安倍政権は未だに頑なに誤った歴史認識を堅持し、釣魚島問題に関する主権紛争を認めず、交渉の道に戻りたがらない」と指摘します。楊副所長も「現在の緊迫した中日関係は、日本が一方的に挑発したものだ。2012年に野田内閣が釣魚島をいわゆる『国有化』したり、2013年に安倍首相が靖国神社を参拝したりして、双方の関係を凍りつかせた。相次ぐ日本の各党派の代表の中国訪問が、日本政府による対中国政策の見直しを意味するわけではない。日本政府が対中国政策を真剣に見直して初めて、現在の苦境から抜け出すことができる」と話しました。

 また、一体誰が日本政府の対中国政策を左右しているかという質問に対し、楊副所長は「日本国内の政策決定から見れば、安倍首相は"集権主義"を推進し、国家安全委員会の設立など、一連の措置を講じて政策決定メカニズムの改正を企み、権力を集中しようとしている。このような背景の下では、中国を訪れた日本の政治家がいかに重要な役割を果したとしても、中日関係の最終的な発展方向は、安倍政権の態度次第だ」と話しました。

 また、中日関係が苦境に陥り、日本各界の代表団が頻繁に中国を訪れる中、安倍首相も今年5月初め、ヨーロッパを歴訪し、「地球儀俯瞰外交」を進めています。

 これについて、『人民日報(海外版)』は論評を掲載し、「不眠症に悩まされた安倍首相は二度目の首相に就任して以来、いわゆる"地球儀外交"を打ち出し、1年中世界を飛び回っている。その目的は『積極的な平和主義』という口実を掲げ、自らが被害者であるというイメージを世界にアピールし、中国に対する世界連盟を構築しようと狙っている」としました。

 日本各界の訪中により、中日間の"雪解け"が期待されていますが、単なる党派外交のやり方で、中日関係がどれほど改善できるのか、どれほどの効果があるのか、確認が必要となります。(05/08 Lin、山下)

 ★関連資料:最近訪中した日本代表団一覧

 5月7日~9日、自民党のアジア・アフリカ問題研究会(AA研)の野田毅会長をはじめとする訪中団

 5月4日~6日、日中友好議員連盟代表団(自民党の高村正彦副総裁、民主党の岡田克也元代表、日本維新の会の園田博之副幹事長、公明党の北側一雄副代表、共産党の穀田恵二国会対策委員長ら9人)

 5月4日、日本医学代表団(加藤擁一団長をはじめとする日本全国保険医団体連合会と全日本民主医療機関連合会26人)

 4月24日~26日、東京都の舛添要一知事

 4月21日~26日、第13回日本全国市長会代表団(松江市長、北海道三笠市長、宮城県岩沼市長、富山県高岡市長、茨城県守谷市長、大阪府和泉市長、徳島県阿波市長、佐賀県多久市長、日本全国市長会の荒木慶司事務総長ら11人)

 4月21日~22日、福田康夫元首相

 4月21日、日本海上自衛隊の河野克俊海上幕僚長ら5人

 4月19日、鳩山由紀夫元首相をはじめとする日本友愛協会植樹緑化訪中団

 4月15日、日本国際貿易促進協会代表団(河野洋平・元日本衆院議長を会長とする40人一行)

 4月11日、元環境大臣である福岡県日中友好協会松本龍会長をはじめとする日本九州日中友好交流訪中団

 3月20日~22日、日本民主党の細野豪志元幹事長、中川正春幹事長代行、渡辺周幹事長代行訪中団

 このほか、今後、日本社民党の吉田忠智党首を団長とする訪中団が計画されており、村山富市元首相の同行も検討されているということです。

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