中国外務省の洪磊報道官は27日北京で開かれた記者会見で、中国の王毅外相とアメリカのケリー国務長官の会談に触れ「双方はシリアや朝鮮半島、またイランの核問題、南海問題などについて、胸襟を開いて建設的な意見交換を行った」と述べました。

　さらに南海問題について、「王毅外相は、中国は関係国と対話による協議を行っている。アメリカとしては客観的にこの問題を見、対処すべきだと述べた」と明らかにしました。

　日本の安倍晋三首相は国連総会での演説で、力によって海洋秩序を変えてはならないと述べました。こうした発言は中国向けのものだとの記者の質問に対し、洪磊報道官は「中国は海洋国家として、正当な海洋活動を展開している。これに対し非难されるものはない」と述べた上で、「東海問題における中国の立場は明確で、一貫している。日本は歴史と現実を直視し、共に東海の平和と安定を維持し、中日関係に複雑な要素を加えないよう」日本に求めました。

　安倍晋三首相がまた「安保理を改革すべきだ。国際社会は日本の安保理常任理事国入りを理解するよう望む、」と述べたに対して、洪磊報道官は「国連のいかなる加盟国にせよ、また安保理でより大きな役割を果たしたい国にせよ、まず歴史を尊重すべきだ。世界反ファシズム戦争の勝利の成果への挑戦は許されない」と強調しました。（万）