トルコの外務省は27日に声明を発表し、トルコのEU・欧州連合加盟交渉がなかなか進展しないことに強い不満を示しました。

　声明は「アフメット・ダーヴトオール外相がすでに第51回トルコ・EU協力委員会会議で述べたように、トルコ公民にビザ免除サービスを提供することはトルコとEUの関係発展を推し進めることができる。当面トルコのEU加盟の最大の障害はキプロス問題と考えられているが、トルコ公民へのビザ免除サービスの提供とキプロス問題を結び付けてはいけない」と指摘しました。

　2004年にキプロスはEUに加盟し、去年はEU議長国を担当しました。以来、トルコはEUとの接触を減らしています。今年2月、ドイツのメルケル首相はトルコに対しキプロスに港と空港を開放するよう求め「もしトルコに進捗が見られなければ、トルコのEU加盟交渉は、多くの政策分野で中止されるだろう」と強い姿勢を見せました。

　なお、トルコのEU加盟に対しキプロスは拒否権を持っています。（朱丹陽　吉野）　国際・交流へ