アジア太平洋地域で最も影響力のある議会組織であるアジア・太平洋議員ファーラムの年次総会が28日に、ロシアのウラジオストクで開幕しました。中国全国人民代表大会常務委員会の呉邦国委員長は年次総会で発言し、「平和発展の道を堅持することは中国が時代発展の流れと自身の根本的利益に基づいた戦略的選択である。総合国力と国際地位の変化のために変わることはない」と強調しました。
そこで、今日の中国リポートはアジア・太平洋議員ファーラムの年次総会での呉邦国委員長の発言についてお伝えします。
1993年に設立されたアジア・太平洋議員フォーラムには、中国やロシア、アメリカなど27カ国が加盟しています。今年の年次総会は3日間にわたって開かれ、地域の安全や経済貿易、協力などについて話し合われます。
呉委員長は談話の中で、アジア太平洋地域の平和発展に関わる重大な問題における中国の主張を述べ、「アジア太平洋地域の平和と協力発展はこの地域の諸国の共通の責任だ。各側は戦略的な視点から、地域の情勢と相互関係を見て、共通認識を拡大しながら行動すべきだ」と指摘しました。その上で次のように述べました。「冷戦の思想とゼロ和の考えを捨て、お互いの主権と核心的利益を尊重し、公平で有効的な地域安全システムの構築を推進していく必要がある。また積極的にハイテク技術や先進的な製造、省エネと環境保護、現代的農業などの分野における実務的協力を推進する。その一方で、様々な形の保護主義に反対し、貿易と投資の自由化と地域経済の一体化を推進していく。文明の多様性を尊重し、各国の人民が自ら選んだ発展の道を尊重すると共に、異なる文明と社会制度の交流を促し、アジア太平洋地域の多元的文明の共同進歩を推し進めていく」と語りました。
また呉委員長は「議会は各国の政治生活において重要な役割を果たしている。各加盟国の議会は自国の政府による平和発展と互恵共栄に有利な外交政策の実施を支持し、促進すると共に、議会の各レベル間で様々な分野の対話と交流を強化し、議会の交流を国家関係発展における建設的な力にするために努力していく」と指摘しました。
さらに呉委員長は次のように述べました。「中国の発展は世界に注目されているが、その矛盾と課題は世界でも稀なものだ。発展が中国のすべての問題を解決する鍵である。われわれは発展に力を注ぎ、互恵共栄の開放的戦略を堅持し、より広い分野と高いレベルでの対外開放を求めている。終始平和発展の道を歩み、独立しかつ自主的な平和外交政策を堅持していく。これは、中国が時代発展の流れと自身の根本的利益に基づいた戦略的選択であり、総合国力と国際地位の変化のために変わることはない」と強調しました。
最後に呉委員長は「中国は国の大きさや、強弱、貧富などを問わず一律平等であることを堅持すると共に、他国の内政に干渉せず、永遠に制覇することはしない。平和的な交渉を通じて、残された隣国との国境問題や、関係国との島嶼主権と海洋権益の争議を適切に解決することを堅持する。国際紛争と焦点となっている問題の平和的解決を推進し、責任感のある大国の役割を果たしていきたい」と述べました。
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