北京と広州を結ぶ高速鉄道が26日、全線開通しました。この鉄道は北京、石家荘、鄭州、武漢、広州など中国の主要都市を結んでおり、運営距離としては世界最長となります。その1番列車は26日午前9時に北京を出発し、8時間かけて広州に到着しました。
「北京・広州高速鉄道、北京西駅発広州南駅行き1番列車、発車準備完了!」
「発車!」
「はい」
発車の号令を受けて、北京・広州高速鉄道の一番列車となるG801号列車が出発し、北京から広州までを8時間で結ぶ時代をスタートさせました。北京西駅の関係者によりますと、G801号列車の乗車定員は1051人で、今回は主に旅行者と帰省客が利用しており、一番列車の乗車率は100%だということです。
一番列車の乗客で、年に十数回、北京と武漢を行き来している市民の李さんは、「この路線は全国さらに全世界で最も長い。一番列車のチケットが取れて嬉しい。値段は安くないが安全だから安心して乗れる。私は年に10数回も北京と武漢を行き来していて、飛行機に乗るのに飽きてしまった。しかも私は頚椎の具合があまりよくないし、これからは高速鉄道にしたい」と嬉しさを隠せない様子でした。
北京から広州までは、これまで最速でも20時間31分はかかったため、高速鉄道の開通により、時間が大幅に節約されます。
この鉄道の全長は2298キロで、多くの大都市や中都市を経由し、温帯や亜熱帯の地域をまたがって走っています。沿線の地質状況も複雑で、敷設工事は容易ではなかったということです。河北省の中心都市・石家荘での敷設工事について、エンジニアの陳さんは、「石家荘を通るところは市の中心部で、都市の発展に影響しないようにトンネルをつくることにした」と述べ、また、「このトンネルは長さ約5キロでそれほど長くないが、中国で最も断面の面積が広く、断面の形式が最も多いトンネルだ。都市の建設用地をなるべく使わないように、普通列車が走る北京・広州鉄道のすぐ隣に線路を敷いた。一番近いところは5メートルしか離れていない」と説明しました。
中国では「縦4本、横4本」からなる高速鉄道網が構築されていますが、北京・広州高速鉄道はその中核となっています。環渤海経済圏、中原経済区、武漢都市圏、珠江デルタ経済区を結んでおり、その沿線にある都市の距離を縮め、北京から広州までの鉄道輸送力の不足を緩和することになります。今後、この鉄道は香港まで延長される予定です。2015年には深センから香港までの高速鉄道が開通し、北京から香港までは高速鉄道でも結ばれることになります。(鵬、中原)
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