G20 サミット・20ヵ国・地域首脳会合はもなくフランスのカンヌで行われます。世界主要国首脳および中国、インド、ブラジルなど新興国の指導者がここに集まり、懸念される世界経済情勢について話し合います。
世界金融危機が発生したのは2008年年末でした。これまで財務大臣・中央銀行総裁会議がアメリカの提案のもと、ワシントンで主要20ヵ国が参加する金融・世界経済に関する首脳会合が行われました。その後、ロンドン、ピッツバーグ、トロント、ソウルでも行われてきました。G20サミットは金融・経済危機に対応し、世界経済の回復において政治面からの主張をアピールしただけでなく、一連の効果的な対応策も講じてきました。特に国際金融機構改革においては、画期的な動きを見せました。
今回サミットの議長国を務めるフランスは、国際貨幣システム改革や大口商品価格変動のコントロール、全世界を範囲とした対応などを主なテーマとしていますが、ヨーロッパ債務危機に起因する世界経済の後退への不安が高まる中、この債務危機をどのようにして解消するかという点が今回の主要テーマになるのではないかとみられています。
予定として、20ヵ国の財務大臣や中央銀行総裁がサミットに対して行動計画を提出し、問題解決および持続可能な経済成長を確保するベースとされることになっています。また、審議されたこれらの計画は、今回サミットの重要成果とされます。こうした一連の行動計画が、経済成長および金融の安定において、効果的な役割を果たせるかどうか、注目されます。
なお、中国の胡錦涛国家主席は30日午後にヨーロッパへ赴く予です。胡主席はこれまでの全てのG20サミットに出席しており、国際貨幣システム改革や世界経済回復などについて意見を提出しています。
一方、ヨーロッパ債務危機解消の支援について、中国がどのような行動を取るか、注目され話題を呼んでいます。このほど開かれたEUサミットの終了後まもなく、ヨーロッパ金融安定を担当する責任者が中国を訪問しました。これらは、さらに様々な議論を引き起こしているようです。
胡主席はヨーロッパに到着後、まずはオーストリアを公式訪問する予定です。その中で、中国とヨーロッパとの協力が言及されるかどうかが注目されています。中国の傅瑩外務次官はこのほど、「中国はヨーロッパが債務危機を乗り越えて回復するだけでなく、今後より安定した道を歩むことを期待している。その中で、中国とヨーロッパ双方が相互理解と信頼関係を増し、協力を深めていくことを望んでいる」と述べました。
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