中国国家食品安全リスク評価センターが13日に成立しました。この機関は今後、食品安全分野における最も権威のある技術機関として、食品安全分野で大きな役割を果たすことが期待されています。
同センターは、食品安全を守るための技術的サポートを行う機関として位置づけられています。このような専門的な食品安全に関する技術機関の設置は、中国では初めてのものです。これから、食品安全研究能力の強化や食品安全水準の向上、国民の健康維持などの面で役立つことを目標としているということです。同センターの李寧研究員の話です。
「リスク評価とは、食品に含まれる各種汚染物、中にはバイオや化学的なものもあるが、そういった危険なものが人体に与える影響を研究するものである。それに基づき、監督管理の重点を定め、基準を確立していきます」
これまでの長い間、中国における食品安全リスク評価は、商工業界や疾病予防、品質検査および農業など多部門にまたがっていました。そのため、収集されたデータが分散しており、総合的な利用が難しい状態でした。同センターは、これまでの分散したデータをまとめて、利用しやすくするものです。
同センターの主な仕事内容には、データの収集分析や、リスクモニタリングおよびその情報の分析などがあります。また、食品安全リスクの動向や規則に関する研究を行い、それに基づき、関係機関にリスク予防の助言を行います。これに関して、各地方では、すでにモニタリングエリアを設けて実施しているということです。李研究員です。
「現在では、31の省で300余りの観測エリアを設置しており、スーパーやフリーマーケット、商店などでサンプルを採取している。重点対象は、消費量が多く、人々が注目するもの、また、健康に有害とされるものにしている。測定の指標には、残留農薬や重金属、添加物および食品加工過程で発生した汚染物などがある」
先月、公安が「地溝油」事件を解明し犯人を逮捕したことが話題を呼びました。本来は食用できないこの油は、下水溝から取り出し、再生したものなので、「地溝油」つまり「下水溝油」と呼ばれています。「地溝油」は見た目では、普通の食用油と区別がつかないため、摘発が難しく、摘発方法を一般から募集することが考えられているようです。この悪質な食品が市場に横行したことを受けて、同センターの厳衛星研究員は、検査はもちろん大事だが、食品の生産過程における監督管理も強化しなければならないと指摘しています。
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