今日6月1日から中国で、食品安全法が施行されました。この法律は中国の食品安全問題の系統的な解決に法的な保障を提供しました。これによって、中国の食品監督管理が新たな段階に入ることが期待されています。
ここ数年、中国では、食の安全を揺るがす一連の事件が発生しました。これら事件によって表面化した体制上の問題を解決するため、前の「食品衛生法」に代わり、この新しい「食品安全法」が制定されました。これについて中国人民大学法学の王利明教授は次のように語っています。
「この食品安全法は国家の食品安全の監督管理システムを一段と健全にした。消費者の権利を切実に保障し、食品の安全に資する」
食品衛生法と食品安全法の名はただ二つの字の違いですが、この二つの字の変化は中国が食の安全における法制の建設で大きな一歩を踏み出したことを物語っています。この法律の進歩について、中国の立法機関である全人代・全国人民代表大会常務委員会の華建敏副議長はこのほど開かれた座談会で、「この食品安全法は食品安全リスクの検査、評価制度、安全基準、生産・経営行為の規範化、不合格品の回収、安全情報の公表、分業責任と統一的な検査、管理制度を明確にし、食品の安全に法的な保障を与えた」と述べています。
世論は、「安全法の施行は監督・管理を確実に強化した。これまで、食品安全の監督は、衛生や農業、品質監督、工商、薬品検査という5つの部門に分けて行われてきた。これには統一性がなく、責任が明確でない」と見ています。新しい食品安全法は実際の状況に基づいて、監督・管理システムを整備し、各方面の責任を明確にしています。これについて華建敏副議長は次のように語っています。
「食品安全法は各監督管理部門が法に基づき、職権を行使する責任を明確にした。同時に、各部門が協力する責任と手続きを規定した」
この食品安全法はまた、食品安全の監督に存在する問題を解決するため、国務院食品安全委員会を設置し、ハイレベルの協調機関として、各部門に対する調整と指導を行うことを決定しました。
そして、注目される食品添加剤の乱用問題について、食品安全法はそれに対する管理を強化しています。規定に基づいて、食品添加剤許可制度を実施し、生産者は関係部門が制定した法定添加剤リストに基づいて厳格に操業しなければならず、指定以外の物質、無害なものでも一切添加してはならないとしています。これについて陳竺衛生相は次のように述べています。
「今後、非食用物質の不法添加や食品添加剤の乱用の整頓活動を続け、それに違反する企業の名簿を公表し、専門的な検査活動を進めていく」
(トウエンカ)
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